ガチで独創的なレビュー:「社長力を鍛えるリーダーシップの極意」(後編)



ここまでお読み下さり有難うございます。 
前編からの続きです。


2分でわかるガチな概要は前編で。

総合評価★★★★(4.1)
(理由は前編の概要にて記述。)




本物の人材になりたいあなたに。

世にはびこる偽物の真実を教えてしんぜよう。


そんな著者からのメッセージで一貫する本。
宗教書と見まごうばかりの展開から始まります。

説法のような流れには賛否両論も好き嫌いもあるかもしれません。
そして、直接リーダーシップの話でもありません。

ですが、あえて世を鋭く斬り込んでいく様は、巷のスカッと話のよう。
皮肉にもページを進めていく原動力になる事も事実です。


前編ではそんな宗教書・聖書のような趣と偽者論に焦点を当ててレビューしました。

もしあなたが本気で知りたいという場合、ここからお読みでしたら、
まずはより良い伝達の為に前編の概要を読む事をオススメします。
というか、いきなり後編を読んでもあなたのお役に立てないのです。




相変わらず淡々と進んでいく内容。
本物と偽物の対比がずっと続きます。

内容そのものが鋭く斬り込んでいるので面白くはあるのですが、捉え所がない印象です。

例えて言うのなら、
こんな事はありませんか?

良い事を言っているのだけど、棒読みのナレーションが続く事。

良い事は勉強になっているから文句は言えないのだけど、棒読みを聞いているから辛くなるというジレンマ。
そんな感じを想像してみて下さい。

前編で触れた物質主義に疑問を呈し、後半はより啓発的な幸福論ともいうべき話に内容が向かっていきます。

本当の幸せとは何ぞや?
そんな話はあなたにとって如何ですか?

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本物は心を重んじる。


目に見えないものへの慈愛。
名も無き物への敬意。



幅広い分野に至る展開を通して、本物にはブレない愛情がある。

最終的には、そうした愛や思いやりが、人を動かし、気持ちを揺さぶることにつながるのだ。(p235)


大方の予想は付きながら読み進めます。
虚飾の物質主義を否定すれば、行き着く所は目に見えないもの、そして人へと移っていく事。



やはりそういった所は、度々ここでも繰り返していますが、宗教書や聖書のような思想が横たわっているような気持にさせていきます。


あなたには愛がありますか?

仕事への愛、人への愛、物への愛、国家への愛。

著者からそんな質問を突き付けられている心持に。
確かに、本当のプロフェッショナルは彼の展開する話に合致する事もあり、愛というものの存在も決して無視出来ません。
自らの仕事に、愛があるからこそ裏切る事は出来ない。


上手く立ち回る事で得たポジションやイエスマンばかりに踊らされるリーダー。
著者が示すそういったものへの嫌悪感は、筋は通っているとフォローさせて下さい。

一貫して本書は、ただ好きで誇りを持って仕事に励む人の味方です。それが本物の仕事。本物の人材と。

一方で、

日本には愛があるらしい。


アメリカには愛が無い企業ばかりだと。

どう思いますか?


印象に残ったのが、ほんの時折日本の企業の話が出てきて対比させていた所。
かつて粗悪品の代名詞から高品質の代名詞と変えていった日本の企業の人的資源への目の向け方に言及。
更には日本製は何故アメリカ製を越えたのか。

海外からの生の視点は正誤を抜きにして興味を持たせます。
アメリカ発の現実はあなたの見聞・視野を今以上に広げる助力にも。

 

著者ケン・シェルトン氏は懐古主義?


いや、温故知新。

バブリーなものや、うわべ(に感じてしまう)のスタイリッシュなものに一定の距離を置いている事は前編でお話しました。
教育現場に対する嘆きも。

ただそれがいけないと言っているのではありません。
著者が暗に意味しているものは、常に虚飾が溢れる現代ではどうすれば良いのかを考えさせる事。
それが結果として本当のリーダーシップや導く人への教育そのものになるであろうとの考えが見て取れます。
とても永い時間を要するような話です。
倫理の教育には時間が掛かりますからね。

先進国アメリカの現実を真剣に斬り込んでいく事から、身につまされる話も多くあります。

いざ、本書をお読みのあなたもそう感じていくかもしれません。



徳を高める事が、やがてリーダーシップになる為の切符。

そのプロセスを倫理的に説いているので、具体的な手法や思惑は無いです。
そういう実用性の高い内容ではないので、即リーダーシップに活かせる内容かというと首は縦に触れません。

現実の偽者を見るのを繰り返す事で、遠回しに考えさせながらも本物の核心に迫らせる。
ただのリーダーシップはこうすれば取れるよとの浅はかさが無く、奥深さを感じさせてくれました。

急がば回れですね。

上手くいかない時に、初心に返る為に読む啓発書にしておきましょうか。

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この本を思い出した。




「子供が喜ぶ論語」


ちょうどこの記事を執筆時点で、時を同じくしてこの本を読んでいたので、話がリンクするような心境に陥りました。

本書を度々「聖書」と形容してきましたが、こちらはその聖書と同様に、世界で最も読まれている倫理書

2500年の時を越えて、現代人にも不変の人の摂理を教えています。


そして、ちょっと立ち読み。



値段比較をしてみた。

まとめ。


宗教書や聖書のようだと一貫して表現してきました。

あなたにとっての決め手にもなると思います。


やはり最後まで変わらない印象を持つかもしれません。

悪事を悔い改めよ。
そう言われているかのような内容。

うがった見方や斜に構えた表現に好みはわかれるでしょうか。
あなたの中でそのようなものを求めているかどうか。嫌悪感が無いかどうか。

如何でしょう。

本書は本物を知る為の倫理の本です。
一通り読んでみて、質問があります。

偽物を見抜いて本物を知る一番の近道は何だと思いますか?



一言で言えば「経験」ではないでしょうか。

もう少し説明させて下さい。

経験と言っても年月を重ねるだけの事を言っているのではありません。
自らが本物を目指す事。そのプロセスの中で体得してきた直感や視点が何よりもモノを言うのではと私は感じています。

そうでないと、何様のつもりで見抜こうとして、逆に見抜かれる事も可能性としては否定出来ません。
その意味では奥ゆかしさもある書籍でした。

ダイレクト出版

あなたも今日から、違いのわかる鑑定士。


最後に:
 
では、本物を目指す事とは?

誰より学んで、何かに専念して、徳を積む事。
それに他ならないと思います。

その根底にあるのは、選んだものに対して誠実に向き合う事しかないのかなと感じさせます。
自分が何よりも、嘘や偽の無い人生を歩む事で、それがその人の答えやオーラになる。


私も技術職および専門職をしていますが、著者の言わんとしている事、悲しいかな、理解出来る所はあります。
たとえうがった見方だとしても。

自身の事業の中でも、ただ搾取するだけの人や無知に近いのに専門職をやっていたり。


ただ、注意して下さい。

本書の中の内容を借りると、見抜けるものが増えて、本物を目指す事ははじかれる事も覚悟しないといけません。

裸の王様に正直に事実(何も着ていない事)を言った、街の子供のように。
それでも目指す事に必要なのは信念です。



本書の中で、このフレーズが一番印象に残りました。

目を見れば、相手が本物かがわかる。偽物は相手の目をまっすぐ見ようとしない。(p217)

これは事実です。人間心理も影響します。
また、個人的には一つのバロメーターにしています。

一言だけ追加が許されるのなら、
瞳の奥が怯えていたり、ほんの一ミリでも目が泳いだりします。

もしあなたが本物への道を辿る決意が出来た時は、本書を手にしても良いかも知れません。

あなたも今日から、違いのわかる鑑定士。
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ガチで独創的に読んでくれたあなたに謝謝。

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