ガチで独創的なレビュー:「秘・人脈活用術」(前編)



人脈を持つ事で、
今以上に心の余裕のある人生を。


ではその為にはどうすればいい?


むやみに人脈を広げる事は肯定出来ません。
ですが、あなたは誠実に広げた上で、尚且つ今よりも上手くそれを活用したいと願って本書に興味を持ったと思います。


私はタイトルに「術」とあったので、
最初はテクニカルなイメージがちらついていたのですが、読んでみて少し幸せな気持ちになりました。

何故ならば、
「術」と使っているものの、一貫して平和的な内容だったからです。

人の事に関する時は、どうしてもこの言葉・・・「術」に対してナーバスになる時もあります。
人間そんなに簡単じゃないよっ!と

でも、平和的に学べる事・・・それがこの本と著者のポイントです。

他者の人生に価値を加えるという行為を、純粋に楽しむことだ。(p96)




人間の心理や洞察、または原理に沿ったやり方。

そういうと難しそうですが、考察は至ってシンプルです。


私がこれから話すシステムは、根源的な原則に基づいている。そして、状況を問わず”通用する”。(p6)


また平和的であるのはこれが理由で、
まずは人間はどんな生き物なのかの基本原理が根底にはあります。
だからうわべの手法では全くなく、著者もそれを求めてはいません。


この本のプラスアルファとして、人間形成の土台としても役立つ気がしています。
人脈云々は結果論で、あなたにとっても私にとっても「人間力」の本でもありますね。


そしてまた経営者でも営業でもどんな人にも適しています。
もっと言えばビジネスの枠だけに納まりません。

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本書の概要と評価。


ダイレクト出版

現代のカーネギーが送るヒトのココロの慈しみ方。


総合評価★★★★★(5.0)
(理由は概要にて記述)


見込み客が勝手に集まってくる?


私が最初にこの本に出会った時、純粋にそんな感想を抱きました。

自身の事業をしていく上で、やはり顧客の問題は常に付きまとうテーマです。
避けては通れませんね。

個人的には、その事業の中で人脈が自然と出来上がってきた部分もあり、コツは何となく体得してきたりと焦る気持ちは持っていないです。
まして焦ってもいけません。

ですがキッカケとしては、
新しく人脈を得る能力に加えて、今ある人脈をどうすれば活用して強固になるかを改めて知ってみようと思いました。
ヒントを探そうと。

人脈構築であれ、人心掌握であれ、上手くなるに越した事はないと。

確かな土台がなければ、どんなビジネスも、景気や消費者の嗜好に左右される、ハラハラドキドキのミステリーにしかならない。(p1)


あなたが少しでも
人の問題を解決したいのでしたら、この本も。




ちょっとこちらの書籍も参考にしてみて下さい。
あなたのバックボーンとして必ず役に立ちます。

著者のボブ・バーグ氏は現代のカーネギーと呼ばれている方で、本書の他にも数多くの人心掌握にまつわるベストセラーを生み出しています。

ちなみにカーネギー氏って誰?という場合は是非是非こちらをご参照下さい。
人心掌握本の世界的なベストセラーで一読の価値があります。


さて、私は以前、偶然にバーグ氏の別の書籍を既に読んでいたみたいです。

後になって本書と著者が同じである事に気付き、彼の思想により興味を持った経緯があります。
その別の書籍はこちら。



ひとを動かす技術


ガチレビューの中で、彼の思想についてこのページ以上に触れています。
本書同様オススメしたい書籍の1つですね。

カーネギー氏にしてもバーグ氏にしても、人脈構築や人心掌握の分野で、彼らの思想は時に奇麗事にも聞こえてしまうかもしれません。

ですが、
アメリカという他民族の中でこそ培われたその術は決して無駄ではなく、生きるヒントに直結して、深く自身の中に取り入れて生きたいと思い続けています。

私は両著者の書籍は好きです。


本書の根底の思想は「まずは与えよ」。


その思想は宗教観にも影響を受けているのでしょうか。

相手に何かをしてもらいたいときに一番効果があるのは、まずはあなたが相手に何かすることだ。(p88)


宗教に対して固定観念を持つつもりはないですが、ビジネス洋書からは度々そんな宗教観が顔を出す事が多いですね。
キーワードは「愛と奉仕」。

これはバーグ氏に限らずです。

こちらの記事ではその辺の事に付いて言及していますのでもしよければご参照下さい。


ここで誤解をして頂きたくないのですが、
本書の「与える」というのは、物理的・物質的な事だけを意味するのではありません。

一言で言うならば、自ら泥にまみれる事を厭わない自己犠牲の精神です。



一貫して「まずは与えよ」。
どんな事があっても「与え続けよ」。

その論理に抵抗はありますか?


もしかしたら、読んでいるあなたにとって抵抗があるかもしれません。

その意味は、
これをやって「返さない」人も当然出て来るわけです。そこに対する恐怖なのかと思います。

人間の世の中は様々な思惑がある事も致し方ありませんし、その気持ちはよくわかります。

それでも繰り返す事を説いているのです。
何故ならば、それは巡り巡って信頼になる。

金銭では買えない、人としての最大のリターンです。
それが本書の最大のテーマ、信頼から紹介の連鎖が生まれる構図です。


そこをケチりますか?
それとも投資しますか?


その恐怖は気にする事はありません。

何故かと言うと、私自身、
事業や人生の経験の中で、基本的に、返さない人や仇で返す人の末路を沢山見てきたからです。

偉そうに反面教師にするわけではないのですが、そこにやっと確信を持っています。
巡り巡る論理がわからないココロは、精神的にも金銭的にも数字や結果となって現れると言い聞かせています。

加えて思うのは、
どんな事があっても与える事を繰り返せる心の強さと余裕・・・人脈活用という表向きの理由がありながらも、実はそんなマインドの持ち方や鍛え方、人の見方をも暗に本書から学べるような気がしています。

見方を変えたらココロの鍛錬術。

人間をよく考え、知ってから使うべき本。


冒頭で一番のポイントが書かれている以降はその応用編となっていきます。
読み返す時は概ね前半が多いですね。

初対面から関係構築、そしてクロージングからフォローアップと対応の流れが丁寧に具体的に書かれています。

自分にビジネスのスタイルに合わせて原則を応用することだ。(p6)


でも気を付けて下さい。
とてもスマートな人間になる為の振舞いであると評価したい一方で、危険だなと思った事もあります。


著者も見越して触れていますが、
慣れないうちや、意味もわからずに使う事は逆効果にもなりえます。

一つ一つの手法に何故?を思いながら読んで体得する事が必要となりそうですし、逆の立場で考えれば、相手もそれなりの人生経験があれば見抜くでしょう。
それは私自身の実践から思います。

人間の感情は元来複雑ですから、考えてトレーニング。

そして最終評価は。




人の原理に則ったスタンスは強固で不変なので、仕事関連だけにとどまらず全ての付き合いというものに活用出来る論理です。

活用する道具というよりも、身に付けておいてよい想像力や社会的知性とも言えますね。
心の偏差値が上がるかと思います。

結局はビジネスも特別なものではなく、人の為す事に変わりはありません。
ただ、誰もが雲を掴むようにあやふやなままかもしれない人間関係の中で、

「こんな感じでいいのかな?」
「こんな感じだろう」

あなたにもあるでしょうか?

ここまで人間の原理を基に、啓蒙書の趣もありながら、ビジネスとも関連付けて考える書籍はあまり無かったかもしれません。

本当の深い意味で体得し、モノにするのは時間が必要ですが、
人間形成にも役に立ち、普遍的な内容。
そのような訳で★★★★★(5.0)の評価をしました。

ここで「秘・人脈活用術」を見たい

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ネットワーキング(人脈構築)を誤解しないで下さい。




残念なことに、「ネットワーキング」は誤解されがちな言葉だ。ネットワーク作りとは、名刺を配って回ることだろうか?(中略)そもそも、ネットワーキングとは何かを説明できるだろうか?(p4)


あなたの中ではどう捉えていますか?


私は自分を覚えてもらう事だと思っていました。
いろいろ意見はあるかと思いますが、ネットワーキング(人脈構築)に対して著者はこう言っています。

本書では、「ネットワーキングとは、他者のために、他者を人生や仕事の成功へ導くために行うもの」という主張を貫く。(p27)


交流会などに出て名刺を配る事もないと警鐘を鳴らし、素性を明かしたり、すぐに仕事の話をするべきではないと語っています。


何故それがいけないか?
もしあなたが逆にそれをされた時にどう思いますか?

どこかで相手のエゴが見え隠れする感覚に陥りませんか?
少なくとも私は経験上そう思います。

いきなり自分の話しをされても困ると。



相手にとって、世界で何よりどうでもいいことがあるとしたら、”それはあなたの仕事だ”。まずこの事実を直視しよう。(p33)


一番大切な事は、
逆転の発想。

相手への質問や相手の話題に触れながらのコミュニケーション法を確立し、心地良い存在になる事。

それらは結果としてあなた自身が活かされる事に変わっていきます。

また、その人をすぐに見込み客や取引先と捉えるのではなく、エゴではない信頼関係を構築する事。
そして相手のネットワークに入る事そのものが目的であるという事です。

概して、大局的な精神と、引きの美学を教えてくれます。
答えを急がない



稼ぐ人ほど、面倒な事を嫌がらない。

 
本書に書いてある事を紐解いていくと、あなたが面倒に思う事も多々あるかもしれません。
特に対人関係というのは一筋縄でいかず、複雑に絡み合っているのをこれまでにも実感してきた事もあるかと思います。

ですが、著者は細やかさを求められる対応の連続に対して、段階を重んじシステマティックに系統立てて教えてくれています。
それは、うわべのテクニックという意味ではありません。
初歩としてこれの通りにやってみるといいよという感じです。

主観ですが、今すぐにでも使えそうだと思っていたのはこの流れの部分。
初対面での自己紹介方法、質問によるコミュニケーション、クロージングからフォローアップの流れ。



もっと言えば、相手が一番喜ぶ質問の一覧とフォローアップの手法は取り入れています。
手間と少々の金銭が掛かりますが、信頼への投資と、喜んでもらえる事が私の心の中では一番です。

これらは全て人の心理に基づくもの。
だから、ただの形ではなく、体得あるいは”心で得る”事が一番重要で、その為にはマメな反復が心身共に必要だなと思っています。


プロやチャンピオン、成功への強い意欲を持っている人間(あなたもその1人だ)は、小さなことをきっちりこまめにこなす。(p72)

 

泥臭いけどスマートな、印象ある人に。


冒頭から前半は人脈というものの捉え方。
そして、スマートな方法で印象付ける方法に焦点。

それらの根底には、
エゴを捨てる事の利点と、誰もが得をする思考回路にする事が土台として存在します。

人脈や仕事といっても、
まずは人としての信頼・共感を濁り無く得る自己犠牲の精神を改めて考えさせてくれた前半のポイントです。

丁寧に書いてあるので、順を追ってやるのもありかと思いますね。

急がば回れ。

今度は信頼や共感を得て終わりなのではなく、どのように活用したら良いのかの核心にシフトしていきます。
著者も「その活かし方を知らない人が多い」と。

パーソナルブランディングやマーケティングの様相。

徐々に高度になっていくであろう後編に突入です。

もうちょっとガチで知っておきたいから後編を見たい

現代のカーネギーが送るヒトのココロの慈しみ方。
秘・人脈活用術」を見たい
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ガチで独創的に読んでくれたあなたに謝謝。

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