売るってことはこうなんだよ、わかるか?
例えば今あなたが売り上げに困っているとします。
もしくは今以上に収益を得るための秘訣を知りたいとします。
そんな状況に頼れる愛のムチ。
あなたが広告やマーケティングについて知っていると思っていることは、ほとんどすべてが間違いだ。(中略)この本は、そこに変化をもたらす抜本的な処方箋を提示する。(p1)
挑発的な内容の一方、そのくらいの抜本的な思考の転換でもしなければ売り上げ上がらないだろうとも思わせ、励ましてくれます。
では具体的な方法は?
本書は主にダイレクトレスポンスマーケティングの本。
それに関しては後ほど取り上げるとして、ダン氏が冒頭であげている読むべき人は、従来型の”普通の”ビジネスを営んでいる人。
つまり、通販番組などに代表されるメディアを通じたダイレクトなマーケティングではなく、
この本が対象とするのは、オンライン上の店舗ではなく実店舗によるビジネス、つまりレストラン、歯科医院、会計事務所、葬儀場といった、店やショールームやオフィスのあるビジネスを営んでいる人々だ。(p20)
その意味で、原題の
“Direct Marketing for NON-Direct Marketing Businesses”
「非ダイレクト・マーケティング・ビジネスのためのダイレクト・マーケティング」
という言葉に集約されます。
本来顧客に直接呼びかけるスタイルを取っていないであろう人達が、ダイレクトマーケティングをするという意味です。
普通のビジネスのための切り札と言っても良いですね。
マーケティングの本としては基本編。
1から教わっていくように感じさせるでしょう。
Contents
本書の概要と評価。
「ダン・S・ケネディが教える
小さな会社のための
マーケティング入門」
ダイレクト出版
売るってことはこうなんだよ。わかるか?
総合評価★★★★(4.2)
(理由は概要にて記述)
大きい会社と小さい会社とで何が違うのだろう。
私が自身でビジネスを始めた頃に手にしたものと記憶しています。
何が違うのか?
そんな素朴な疑問を持ち、惹かれましたね。
お読みのあなたもそうかもしれません。
世間では大企業以外の所は全部小さいということでもあります。
当然のことながら大きな会社と小さな会社でやり方が一緒ということも無いのですが、弱者の兵法をビジネスにでも応用したのかな?と個人的には思わされていきました。
読み進めていくと、その兵法の要がダイレクトレスポンスマーケティング。
小さい会社だからこそ、小回りが利いて威力を発揮する手法だと思い知らされていきます。
ちょっとワクワク。
もう一つの手にした理由はこちら。
この「小さな会社のためのマーケティング入門」は。
無料で手に入るからです。正直な気持ちでした。
そうは言っても無料のクオリティーではありません。
あなたの心の中で、無料という言葉に抵抗や疑いがあるかもしれません。
無料の理由は、発行元のダイレクト出版いわく、これをキッカケとして興味を持ってもらえたらとのことです。
後にも先にも何もありません。DMが増える程度です。
私は単に必要なもの以外はスルーしています。
ダン・S・ケネディ氏が一番伝えたいこと。
冒頭は著者の絶対の自信と読者への励ましから。
そして本題。小さな会社がするダイレクトマーケティングの実態とその意味。
大手有名企業を模倣するのは、ウサギがライオンのふりをするようなものだ。理にかなってない。(中略)模倣するなら同じような行動方針を持っている成功したビジネスを参考にしたほうがいい。(p21)
これが本書の一大コンセプト。
お読みのあなたの仕事によって選べるように、多種多様な業種での実例を取り上げています。
冒頭の、いわゆる普通のビジネスをしている人々が、どのようにダイレクトマーケティングをしていくのか。
各章に分かれた業種は、多くのマーケター達の寄稿で成り立っています。
ダン氏の編集は、さすがに明快でわかりやすい。
余計なことは一切ナシ。
典型的な事業形態が取り上げられていますので、あなたにとってそれぞれ相応しいものを読んでみるというスタイルです。
この選択肢は有難く感じさせます。選んでみて下さい。
垣根を越えて他の業種を読んでも、勿論参考になります。
ただ、業種の各章は思っていたよりも、マーケティング手法に関しては書かれていません。
そこに至るまでの冒頭から各章まで、マーケティングに必要とされる考え方の比重が多いと感じさせるかもしれません。
もしかしたら、手法を知りたいと思っていましたか?
仮にそうであっても焦らないで下さい。
こう考えてみては如何でしょうか。
小さな会社だからこそ、じっくりと戦略を練らされるということ。
観察してみて、私は気づいた。小売業者は大部分の時間をビジネスの商品計画や運営に費やしていて、同じように重要な、第3の鍵となる要素にほとんど時間をかけていなかったのだ。もちろん、それはマーケティングだ。(p66)
そのマーケティング戦略は万遍無く学ばされていきます。
個人的には、たまたま本書がマーケティングの手始めで、最初にその一番根底にある考えに触れられたことは収穫でした。
あなたは如何でしょうか?
このマーケティングで欠かせないものは。
頻繁に出てくるものが広告とセールスコピー。
正直に言ってしまいますと、第2段階としてそれらの勉強と訓練が必要となります。
私もその流れでした。
実際に使われたものの具体例が所々に。
やはりダイレクトに顧客に働き掛けるには欠かせないアイテムです。
本書はその類の専門書ではありませんが、広告・コピーの扱い方の説明・解説には事欠きません。
まるで一瞬、その手の書籍を読んでいるような気持ちに。
売り方・売る時のマインドも学べる。
当たり障りのない事をやっていても、当たり障りのない結果で終わってしまう。
いわく、今までのあなたがそうでしょ?と。
売り方・売る時のマインドについても触れられいる所で、どういうマインドで切り盛りしていくかの運営論をも学ばせてくれます。その意味合いも強い。
そして最終評価は。
ダイレクトレスポンスマーケティングをみっちりと。
いきなり本書でお金を稼げるという本ではありませんが、商売やビジネスの原理を叩き込んで知るにはベスト。
そして基本的な書籍との感想を抱かせました。
また、戦略として読むか、マインドとして読むか。
実はその選択も存在します。
立ち位置が面白い本のようにも感じさせます。
そのような訳で★★★★(4.2)の評価をしました。
ある程度学んできた人には物足りないかも知れませんが、ビジネスの本質は突いています。
★を一つ減らした理由は、ダイレクトレスポンスマーケティングに対し、経験上その弱点を感じた部分もあるからです。
そこは後編で書こうと思います。
ここで「ダン・S・ケネディが教える 小さな会社のためのマーケティング入門」を見たい
屁理屈なしの10個のルール。
そして、成果の三角形。
売るためにまず遵守。彼はそう言います。
このルールは常識や固定観念にとらわれずに核心を突いていますので守りたい。
そしてまた相当にストイック。
今のところは、厳格な習慣としてこれに従ったほうがうまくいくはずだ。いろいろ試してみるのは、まずあなたのビジネスの悪いところをすべて取り除いたあとでも遅くない。(p26)
序盤のこれらはまさに修行、はたまた鍛錬。
読む時や実行する時には心の準備を。
ダン・S・ケネディ氏の発言の根底には。
絶対にお伝えしたいことがあります。
本書を始めとして、彼の発言は、
どんなに過激なことをやって教えても、
姑息なことや、裏ワザを使うようなことは一切書いてありません。
超原理主義で、キチンと労力を使わないとお金は絶対稼げないよという軸がありますね。
ビジネスというものに真摯に向き合っている様が良い。
加えて、迫力が違う。
そして、数々の信念は学ぶべきだと思い知らされます。
私はこの書籍に限らず、発想の転換が数多く起きました。
ただ、実践は慎重に願います。
そもそもダイレクトレスポンスマーケティングとは?
と、その前に、先ほどの成果の三角形。
これはあなたがこれから売ることやマーケティングをする上で、絶対に無視出来ないもの。
私も常々そう思っています。
その上でダイレクトレスポンスマーケティングが功を奏するわけです。
まずその三角形で一番重要と叩き込まれるのが「誰」。
最低限、この章を読んでマーケットについてもっと考えるようになってもらいたい。あまりに多くの実業家が、自分自身のことや、自分の商品のこと、サービスのこと、それらについて言いたいことばかり考えていて、「誰」が一番自分の提供する商品やサービスを必要としているか、熱心に求めているか、受け入れてくれるか、すぐに無理なく連絡がつくか、楽しんで商売できる相手かといったことは考えていないからだ。(p51)
あなたがビジネスをする時に、理想とする人、相手にしたい人。
ちょっと想像してみて下さい。
そういった人々にセールスレターを直接出して反応してもらうという手法。
それがダイレクトレスポンスマーケティングです。
広告界にもレスポンス広告という用語がありますが、「反応する」ですね。
ダイレクト・レスポンス・マーケティングというものは、相手に望ましい形で反応してもらうことを要求し、その結果として見込み客を得るか、商談を成立させるということに尽きる(p90)
だから本書は一貫して広告で必要なコツと反応の増やし方に言及しているのもうなずけるかと思います。
要ですね。
でもその話を聞いて、こう思いますか?
広告やレターはコストが掛かる。
確かにその通りだと思います。
しかしながら、本書ではその考え方に警鐘を。
本当のことを言うと、仮に投資利益率が1ドル対1ドルで、1ドル費やして戻ってくるのが1ドルだとしても私は満足するだろう。なぜか?
それは”無料で”顧客が獲得できるからだ!
ほとんどのビジネスオーナーは、プロモーションに対してこのような見方をしていない。(p86)
さて、現実に起こり得るレスポンス率にも、こんな神話があります。
あなたは優秀なレスポンス率がどのくらいかご存知ですか?
その確率は5%ならば御の字というところです。
つまり100人に出して5人のリアクションがあれば良い方だという計算になります。
実際やってみると有り得る数字です。
それならばとプラスに考えていくと、1万人にやれば500人。
そしてその500人で、広告やレターに投資した額以上は回収することを考えます。
常に投資とリターンの考え方は事業の鉄則ですね。
本書で得られる大切な思考回路。
そこも鍛えられます。
こんなことがあなたにもあると思います。
日常生活で、メルマガを受け取ったり、郵便受けにオファーの手紙が入っていたり。
開けてますか?
読んでいますか?
私はほとんどメルマガを開けません。
まず商売やビジネスは、相手は無反応である事が当たり前という世界。
どんな親密な顧客様であってもです。
マーケターだからこそ、そんな現実も踏まえつつ、セールスレターを開けてもらうにはどうしたらいいかのカラクリにもダン・S・ケネディ氏は触れています。
実はそのあたりの話は、こちらの書籍が充実。
「現代広告の心理技術101」
広告・コピーのベストセラー。
目に止まらせるカラクリ。読んでもらうカラクリと盛り沢山。
必要に応じてこういった書籍に触手を伸ばしてみるのも悪くはありませんね。
※ガチレビューもしてあります。
これら一連の流れは、タイトルのように小さな所だから効力を発揮。
場合によっては、
大企業さえも凌駕するやり方。
夢があります!
ターゲティングをして、ダイレクトマーケティングをする。
小回りが利き、顧客との距離が近いからこそ出来得る手法。
そのやり方をみっちり学んだ後は、活用編の後編へ。
もうちょっとガチで知っておきたいから後編を見たい
売るってことはこうなんだよ。わかるか?
「ダン・S・ケネディが教える 小さな会社のためのマーケティング入門」を見たい
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