超モテモテの売り手市場を作る仕組み。
それを知りたい人は読んでみて下さい。
一見、「独占」というとあまりにも無茶な話に聞こえてしまうかもしれません。
ですがそれは、ほんの少しコツをつかめば、大きいビジネスにも小さな商売にも可能であると本書で納得させられていきます。
「ああ、そういうことなんだな」と。
本書で知る独占という言葉の意味は、力で征服していくようなものではなく、わずかな力で超売り手市場にするということです。
そのやり方と原理に徹底して迫っていきます。
本書の導入編では、自分の土俵を作るという話から触れました。
名言の宝箱。
読んでいるうちに、早々とそんな印象を抱かせます。
本文中の名言を繰り返し取り上げ、台詞のように浮かす演出は記憶に残りやすい。
読みやすいといってもいいですね。
先ほど原理と書きましたが、「~しなさい」という手法を知るよりは原理を知っておく方が、一生目減りすることの無い真の財産になると個人的には思っています。
専門職をやっているから、特にです。
売り手市場にするのはスキルなんですね。つまり後天的に身に付けられるもの。
だから是非スキルにして下さい。
そのために役立つガチレビューをしていきます。
世の中には、顧客を追わない人々がいる。顧客の方が彼らのもとへとやって来る。
数多くの選択肢があるこの世の中で、なぜこんなことが起きるのか?(p1)
Contents
本書の概要と評価。
総合評価★★★★★(5.0)(概要にて理由を記述)
購入のキッカケは、ダイレクト出版から送られてきた動画です。
その中で紹介され興味を持ちました。やはり売り手市場という発言に。
その動画は導入編の冒頭にて見ることが出来ます。
レビューを優先したく、そうせざるを得ないことをご容赦下さい。最善は尽します。
さて、いざ購入し読み進めていくと、自身の中では読みやすく面白みを感じさせ、期待通りに思えます。
ページを進めていきます。
「市場独占マーケティング」の原題は?
「市場独占マーケティング」の原題は?
いつものようにより強く真意を汲み取るため原題の確認。
“Oversubscribed:
How to Get People Lining Up to Do Business with You”
つまり、
「購入や申し込みの定数超過:あなたと商売したいと行列を作っている人を得る方法」
市場独占と言うには、やや意訳して言葉を選択しているかなと思わせますが、首尾一貫して売り手市場への原理を追及しているとわかります。
一方で、邦題の「1日で3ヵ月分の顧客を集める」というのは少し大袈裟でしょうか。
理論的には可能というだけで、実際はもっと地道なもののように映ります。
著者ダニエル・プリーストリー氏が言いたいこと。
著者ダニエル・プリーストリー氏が言いたいこと。
おそらくあなたは、かなり前に、「価格と利益は、需要と供給という市場の力によって決まる」と教わったのではないだろうか。しかし、あなたが教わらなかったこともある。それは、「市場の力は自分で作り出せる」という点だ。(p19)
本編に入る一発目のこの言葉。
このように言われると励みにもさせますし、読んでいくあなたのモチベーションも上げてくれるのではないでしょうか。
自分の力でどうにか出来るなんて、魅力的に感じませんか?
そのためにまずは需要と供給への真の理解を深めていく内容へといざないます。
あなたの仕事は、全員を喜ばせることではない。あなたなしでは生きられない人を見つけることだ。(p22)
需要と供給の理解といっても経済の難しい話では断じてありません。
その手の話が得意な人も苦手な人も理解に困らないシンプルな原理が並んでいます。
実は、そこが早く読み進められる一因。私見ではそう思っていますね。
私は経済の根本的な事実を忘れていた。(中略)最終的に価格を決定付けるのは、”需要と供給のバランス”になる。(p23)
その本質さえ理解すれば、己の手で動かすことが出来るというのが著者のメッセージ。
そうして序盤はわかりやすい論理と励ましで進行。
そして本題に入っていきます。
売り手市場の7つの原則。
売り手市場の7つの原則。
全体の構成は3部構成。
さらに細かくすると多くの章にも分けられます。
各章の最後のページにはおさらいとしてのチェック項目があり、それまでの展開をまとめて見直せて記憶するのに役立ちます。
第1部では、売り手市場への7つの原則。
第2部では、その原則を活かして戦略にするための5つのフェーズ(段階)。
第3部では、具体的にどのような人材を集めてチームを作り、実際にビジネスをするか。そのための2つのシフト。
ごくごく一般的な、基本から応用、そして発展という流れですね。
その中で、1部と2部がほとんどを占めています。
特に1部は半分を要する分量の一方で、3部はごくわずか。
主観ですが、一番の要となるのはやはりその第1部。
これこそが売り手市場のカラクリで、誰にでも実践出来る心得と心理技術といった内容です。
正直に言ってしまうと、ここを読むだけでも十分な気もしています。
何故ならば、ビジネス全てに応用出来ると言っていいほどの心理技術だからです。
もっと言えば、マーケティングの分野だけで考えてしまうのは実に勿体無いと感じさせるほど充実していますので、この辺は後ほど密にレビューをさせて下さい。
もっと言えば、マーケティングの分野だけで考えてしまうのは実に勿体無いと感じさせるほど充実していますので、この辺は後ほど密にレビューをさせて下さい。
そして最終評価は。
そして最終評価は。
意外とマーケティングのための心理技術の本にも思えてきます。
需要と供給を自らコントロールするには、経済を知り尽くす難しいことよりも、人を知って人心を掌握することが必要。
そう考えていくと、本書は対人関係にも応用出来る原理なので、ある種の交渉術と捉えて活かすことも出来る書籍です。幅広い内容。
他のレビューではあまり良くないのも見受けられますが、私はそうは思いません。
第1部の濃さにインパクトがあるので、その後が物足りなく感じることも否めませんが、これ一冊で身に付けられることはかなり多いです。
また、セールスのための心の支えになり、ひたすらに励まされる内容というメリットもあります。
そのような訳で★★★★★(5.0)の評価をしました。
各部のレビューをしていきます。
ここで「市場独占マーケティング」を見たい
独占させるために絶対必要な考え方というよりも。
メンタリティー。
勝者のメンタリティーならぬ、独占者のメンタリティー。
要である前半第1部の7つの基本原則を読み進めて、脳裏に真っ先に浮かんだ印象です。
市場の意向に沿おうとすると、苦しい戦いを強いられる。値下げを求められ、次々と要求を突きつけられるうちに気持ちが参ってしまう。だから、市場に合わせるのではなく、自分の市場を見つけた方が賢明だ。(p35)
独占を引き起こす売り手市場にするには、経済の知識やマーケティングのテクニックよりも、
まずはメンタリティー。
ほとんどがその話に終始する印象を受けるかと思います。
では、特にどんなメンタリティーが必要なのか?
ちょっと考えてみて下さい。
広義での勇気、あるいは恐れない心。
そう教えられます。
これが無いと本書で展開されていくことも無駄になると言っても過言ではなく、同時に求められます。
だから彼は、自身の哲学を否定する人ではなく、受け入れる人を相手にし、そちらへ精力を注ぐ。(p68)
まるで竹を割ったような表現の数々があなたの胸を打っていくのではないでしょうか。
その気持ちがページを進める手を早めていきます。
彼らはまた、”価値を求める人はたくさんいると信じている”から、買い手の要求に合わせて自分を曲げるのではなく、自分が提示する条件に同意してくれる人を探す。
あなたのビジネスの弱点はどこだろうか?(p74)
ただ、ここである一つの疑問点が。
嬉しい言葉が多いけど、その勇気を引き起こすには?
それが知りたい。
現実的なことを静かに受け入れる心。
現実的なことを静かに受け入れる心。
優しさは捨てる。エグい内容も時折あります。
もちろん、これは簡単に割り切れる話ではない。(中略)希望者全員に商品を届けたいと思うのは自然なことだ。ところが、売り手市場への道を阻んでいるのは、まさにその気持ちなのだ。(p25)
例えばこのように気を遣わない考え方。
私も商売をする中でこれは実感します。ジレンマがあることも否定は出来ません。
ただ、買いたくなる気持ちを再燃させるのと、手に入りにくいことをイメージさせる重要性もビジネスを守っていくには欠かせない事実。そこから目を逸らしてはいけません。
売り手市場を目指すのなら、自分の弱点は隠そうとしない方が賢明だ。(p74)
なんだか自己鍛錬の様相も呈していきますが、受け入れ打ち克ってきた人が独占者のメンタリティーを手に入れられるのでしょう。
「ノー」と言えるようになるには、”高い基準を設けて、それを堅持する”ことだ。(p76)
ある意味、市場独占への道は険し。自分との闘いのようでストイック。
だから、競争や勝負の末に独占に至るという論理ではありませんね。
私は当初そう予想していたところもあったのですが、あなたは如何だったでしたか?
ストイックな一方、対外的に見ればとても平和的で有効なスキルと知識。それが市場を独占の真意だと気付くと、果たして邦題で「独占」と使って良かったのでしょうか。そんな疑問も残ります。
そうして鍛錬を続けていくと、こんな境地に。
市場や世の中に対して達観していく心持ち。
開き直りや割り切りの連続がそうさせるのでしょう。
まして市場を離れることを奨励しているものだから、ビジネスの出家か?
とりわけ学ぶべきは、まわりと同じ舞台で勝負する必要はないという点だ。(中略)みんながまわりに合わせようとする中で、浮いていていいということだ。(p83)
道徳的にも良い本と思えてきませんか?
ビジネスは高い倫理が伴うので、その鍛錬にも役立っていきます。
これまでに培った売り手市場になるためのメンタリティーや考え方をおさらいしましょう。
それはマーケティングのみならず、ブランディングやセールス、イノベーションや価格の問題といったことにまで影響を及ぼす連鎖性の強い土台だと教わります。
7つの基本原則を教わっていく中で、特に印象に残ったのは、スティーブ・ジョブズ氏率いるアップル社とGoogle社の手腕です。
勇気を持つことでブランドの価値を保つ原理は、是非真似したいと思わせます。
そういう事だったのかっ!
と思わされると同時に、両社のマーケターとしての非凡さを感じ取ることが出来ます。
そうして心理技術を含んだ数々の原則も、中盤に差し掛かる頃にはあなたの心の自信とバックボーンへと変わっていることでしょう。
そこで、本書と共に紹介したい本があります。
一番のオススメはこちら。掘り出し物の本にあたるかもしれません。
「イヤな客には売るな!」
タイトルの通り、この本もかなり現実的に斬り込んでいて励みになります。
本書と似たような割り切りが多く、同時に顧客のはじき方と関係維持のために必要な活動に言及している部分は、「市場独占マーケティング」には無い所です。身近な商売のコツの話には親近感が湧きます。
「脳科学マーケティング100の心理技術」
こちらはかなり骨太の販売心理学の書籍ですね。
専門性が高いものなので読むには気合が要りそうです。ただ、著者は事典のように使えば良いと言っていますので、必要な箇所を都度読む感じで使うのが良いかもしれません。
「ダン・S・ケネディの世界一ずる賢いフェイスブック集客術」
こちらは載せるかどうか迷いましたが、著者のダン氏も本書の独占の考えに近いものを持っていますので載せました。
特にこの一文は、それが如実に反映されているのがわかります。是非役立てて頂くために、お伝えしたいと思います。
こちらの本も心の自信やバックボーンに。
こちらの本も心の自信やバックボーンに。
一番のオススメはこちら。掘り出し物の本にあたるかもしれません。
「イヤな客には売るな!」
タイトルの通り、この本もかなり現実的に斬り込んでいて励みになります。
本書と似たような割り切りが多く、同時に顧客のはじき方と関係維持のために必要な活動に言及している部分は、「市場独占マーケティング」には無い所です。身近な商売のコツの話には親近感が湧きます。
「脳科学マーケティング100の心理技術」
こちらはかなり骨太の販売心理学の書籍ですね。
専門性が高いものなので読むには気合が要りそうです。ただ、著者は事典のように使えば良いと言っていますので、必要な箇所を都度読む感じで使うのが良いかもしれません。
「ダン・S・ケネディの世界一ずる賢いフェイスブック集客術」
こちらは載せるかどうか迷いましたが、著者のダン氏も本書の独占の考えに近いものを持っていますので載せました。
特にこの一文は、それが如実に反映されているのがわかります。是非役立てて頂くために、お伝えしたいと思います。
それほど熱心でないファンを一万人持つより、500人の熱狂的ファンを持つほうがずっと良い。
あなたの価値を認めて対価を支払ってくれる人たちだけを呼び込み、関わり合う。(p90)
超売り手市場にするために、一切気持ちを緩めることなく半分までページが進んできました。
前半の第1部で得た基本原則の徹底ぶりは目を見張るものがありましたね。如何でしょうか。
大人数をターゲットにする必要はない。(p32)
最終到達地点は、あなたが市場を左右すること。人の動かし方を知ること。
勇気は得られます!
そして不毛な争いから脱却出来ます。
励みになって頂けたら光栄に思いますと共に、達観しながら応用として市場で使ってみる後編へ。
見逃してはいけない戦略が待っています。
勇気は得られます!
そして不毛な争いから脱却出来ます。
励みになって頂けたら光栄に思いますと共に、達観しながら応用として市場で使ってみる後編へ。
見逃してはいけない戦略が待っています。
言わせてみせます、「あなた無しでは生きていけない」。
「市場独占マーケティング」を見たい
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「ガチで独創的なレビュー:「市場独占マーケティング」(前編)」への12件のフィードバック
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