ここまでお読み下さり有難うございます。
前編からの続きです。
2分でわかるガチな概要は前編で。
総合評価★★★★★(5.0)
(理由は前編の概要にて記述)
一流の哲学を知るバイブル。
机の上に常においておける手軽さがあります。
その一方で、著者の安田正氏が何万人と出会ってきた中で出された結論は、見落としがちな言動を改めさせてくれる助けともなります。
三流・二流・一流という表現による定義付けには賛否両論はあるでしょう。
ですが、決して上から目線にならない展開は、理に叶っていて、リアルな現場の声である事の結晶。
前編ではそんな一流たる視点と、そこに至る覚悟に焦点を当ててレビューしました。
もしあなたが本気で知りたいという場合、ここからお読みでしたら、
まずはより良い伝達の為に前編の概要を読む事をオススメします。
というか、いきなり後編を読んでもあなたのお役に立てないのです。
読み進めていくうちに、視野を広げなければいけない使命感と共に、今出来る事をより洗練させていく事の重要性に気付いていきます。
特別な事も知っていきながら、特別な事だけに囚われないバランス感覚。
ほんの少し習慣を変えるだけで、何かが見えるようになり、自分を変えることができます。(p5)
著者の言葉を借りれば、ビジネスパーソンへの応援歌でもある書籍です。
その応援が続きワクワクもしていきます。
Contents
皆、最初から一流だったわけではない。
意識もあったわけでもない。
前編で、意識や振る舞いについて言及しましたが、それらも一流と呼ばれる方達に最初から備わっていた訳ではありません。
むしろその逆とも言える人もエピソードに見られる所に、ある種の人間味を感じさせます。
多くのコンプレックスがあったり、普通の生活の中で出来ない事が多かったり。
自らの欠点もより理解していたりと様々です。
では、決め手は何だったのか?
それらを読み解いていくと、
思考回路の問題に行き着く。
自分で抱える多くの課題や問題に対して、どうするべきか。
自分に問い掛けるその積み重ねが、一流への意識や資質、そして足掛かりになったとわかります。
自分の現状と理想との差を感じ、落ち込みますが、そこで負けないのが出世した人たちの特徴です。
むしろ、悔しさをバネにして、大きく飛躍します。(p150)
その内容のどれを取っても、自分との闘いに挑んでこそだと励みにもなりますね。
もしそこで、そんな思考回路を持たない自分を想像してみて下さい。
私も想像しました。
そこには何の自信をも持てないままのやましさが心に残っていきそうです。負い目とも言えるでしょうか。
本当の自分との闘いから目を逸らしたと。
個人的にはそう考えながら、戒めにもなっていきました。
後半に向かうにつれて、振る舞い等への言及から、思考の問題も取り上げられていきます。
強いて言えば、その部分だけに特化するのも面白いのになと感じる部分もありました。
一流への思考法も、著者の調査結果から一冊の本にすれば、もっと深い本になるかと思っています。
そんな中で、
類似のオススメ書籍もあります。
仕事への心構えの書籍。
もしくは、プロ意識を高める為の書籍ではこの辺をオススメします。
プロ意識養成講座。
「あなたの才能をお金にかえる49の言葉」
タイトルにあるような金銭への言及はそれほど見られません。
むしろ仕事への意識を高める事が、結果として金銭に換わっていくと説いている内容です。
啓発的な一面もあるので、仕事術としても、自己の反省としても読んでいく事が出来ます。
本書同様、外観も内容もお手軽な内容です。
不朽の古典。仕事と人生の極意。
「風姿花伝」
生い立ちは、室町時代に芸事への取り組み方として書かれた世阿弥の書です。
あなたもご存知の能。その伝統芸能の始祖ですね。
時を越えて、現代のビジネスパーソンにも適応しうる仕事の美学と謳われて久しいです。
古典というと取っ付きにくいかも知れませんが、その概説書も多く出されています。
最後に、ちょっと立ち読み。
読みやすい構成となっているのがわかるかと思います。
前編でもお話したように、気になる時にパラパラとめくりながら復習する事も出来そうです。
値段比較をしてみた。
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まとめ。
一流・二流・三流という表現はシビアな一面もあります。
またお読みのあなたもそう感じるかもしれません。
巷のレビューでは何様だとの意見もありましたが、著者もそういった事は想定内だと思います。
一方で、個人的にはあまり気になりませんでした。
そもそもそう思っていたら、この書籍を手に取る事はなかったでしょう。
感情的になるよりも、したたかに学ぶ事の方が大切だと思っています。
自身にやましさが無ければ、感情的になる事もありません。それすらも、もしかしたら一流か二流かのふるいに掛けられているような気がします。
そして内容。
概ね面白かったと言って良いですね。
総じて一言で言うと、一流の人というのは、
無駄が無い人。
そんな結論を自分の中では出しています。
そういった洗練された人物になりたい気持ちが再燃しています。
またその願いさえあれば、本書は読む人を選びません。
いくつか強引な論理もありますが、価格からすればそれはご愛嬌。
最後に:
ふと、洗練された人物ってこうかな?
読み進めながら、そんな事を想像しました。
あなたはどう思いますか?
こんな人なのかなと想像してみて下さい。憧れる人がいたらベストですね。
私はというと、社会的知性に長けた人、つまり広義での想像力の豊かな人だと思っています。
本書を総括すると、様々な事に想像力が働く人が、老若男女問わず洗練された人。
その力から生まれるのがこのような哲学なのでしょう。そしてそれが仕事のクオリティーに直結して相乗効果が生まれる。
いつまでも理想です!
そうなる為のバイブルだったと言わせて下さい。
改めて、人としての知性と美学を思い出させてくれます。
あなたも一流に。その応援歌が詰まっています。
「ガチで独創的なレビュー:「一流役員が実践している 仕事の哲学」(後編)」への1件のフィードバック
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