ガチで独創的なレビュー:「スタートアップの方程式」(前編)



方程式というか、
微分・積分だよ、コレ!!!


気合入れて読めーい!


そう言ってしまいたくなるほど、読み応えがあり過ぎる公式の数々があります。
そのどれもが高度で内容が濃く、勉強にもなり。


読んでいるうちにワクワクしてきます。
一方で、これが起業の現実だよと戒めながら。

そうです。
「スタートアップ」の言葉の通り、起業家向けです。
完全に。例外はありません。

最初に導入編でも、圧倒的な分量の多さに触れました。



受け取ってから読破するまでに、恐ろしく時間が掛かってしまいました。

本書にあいまみえるには、内容云々よりもまずは相当の覚悟がいる。

それが登竜門であり、絶対条件ではないでしょうか。

ですが、分量におののくこともある一方で、乗り越えるとそれだけのものが得られる事実をお伝えしたいと思います。
更には、知的好奇心は満たされますし、お腹イッパイ。グッタリ。

起業への「覚悟」というキーワードも含めながらレビューします。

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本書の概要と評価。


実はこの本、ダイレクト出版の月刊新書にて送られてきたもので、自らの意思では購入していません。
月間新書一覧はこちら。こんな本がラインナップされています。



まずは率直な第一印象から。

先の記事と一部重複しますが、手にした時に、

「ウオッ!!!」

これは起業家大百科。
ビジネス版の広辞苑。


いつもと違う封筒(ダンボール製)だったので、不思議に思いながら開け・・・。

一見しただけでも分厚い。しかもカラー。今までのものと比べて異彩を放っています。
あなたの部屋に置いておくにも、学ぶにも存在感がアリ。
内容量は圧倒的。

ただそれだけにどうレビューしようかと悩んでいます。
あまりにも伝えなければいけないことが多いからです。

お読みのあなたにとって無駄な時間、そして無駄な買い物にして欲しくないがために考えながらのレビューです。

最初に絶対にお伝えしなければならないこと。


繰り返しになりますが、
本書は起業家だけのための本です。


もしくは今やっている方に適しています。
その視点でレビューしていくことをまずはご容赦下さい。

もしあなたが上記の方でない場合、ただの好奇心や読み物としては読むべきではありません。

そういった気持ちでは無駄な買い物になるという可能性を、憎まれるのを承知で言わせて下さい。
それほどまでに本書の本気度とクオリティーは高いことの裏返しです。


実践編ではなく、起業論。


その論説はイメージしやすく具体的。

起業するにあたってのゼロからのマインドやアイデア、論理・システム・人材・思想・ブランディング・・・
ほぼ全てが詰まっています。

ただ範囲が広いだけでなく、具体的であると同時に的を得た深い考察があります。

手に取れるようなリアリティーを感じさせるのは、経験者が書いている事に一因があるのでしょう。


そうは言っても、実際にビジネスや商売をしている方にとっては実践編という感じではないですね。
机上の空論という事は断じてないですが、新聞のような論説に近い印象を受けました。


例えば、営業のやり方や顧客様へのフォローアップの方法などの実務に関するものは無いです。


あなたの思想を形にしていく為の起業の青写真、
それを
一筆一筆描いていく感じがします。


それを願う方にとってはこれ一冊で十分でしょう。
むしろ十分過ぎて手に負えない。


一方、もっと実務的な事でしたらこちらの本を心からオススメします。

ガチで独創的なレビュー:「一生、お客に困らない!日本人の知らなかったフリーエージェント起業術」(前・後編)

何故かというと、総合的に商売でやるべき事の戦略の視点に立っているからです。
顧客がキーワードです。

第4章から本領発揮。


内容の大まかな流れは、
最初に国際版の経済新聞のようなグローバルな話が世界の歴史を交えて始まります。

ここはちょっと難解で手に取り辛い。
場合によっては飛ばしても流しても問題無さそうでした。


実際第4章から「スタートアップの方程式」とのタイトルで始まります。ある意味ここからが本題。

遅ッ!!!
っと思わず。


でもそこからが実に丁寧で印象が変わると共に、
起業を真剣に考えていたり、既にしているあなたにとっては突き詰めた話が展開されます。

主観ですが私もやってきた身として、この突き詰め方はレベルの高さを感じると同時に有難かったですね。

かゆい所に手が届くような細やかさというか。
細やか過ぎて、コレだけの分量に。

精神と物理からのアプローチが重みを演出。


個人的に好感を持っているのが、精神面でのアプローチがある所でした。


その部分がこの大百科をただの情報の列挙ではない血の通ったものにしています。


どのような時にどう思うかのパターンを予測して、その為のアドバイスにも事欠きません。


これらは私自身の実体験と照らし合わせたりしていたので、リアリティーを感じました。



例えば(書き切れないくらいありますけども)、

共同経営者(パートナー)やメンターを選ぶ際の互いの心理描写を述べている所や、全体を通して起業家に行った実際のインタビューよる会話形式の項目がリアリティーを与えています。

このリアリティーは何物にも代えがたい。

良い話も悪い話も経験者の言葉と共に読み進められます。感情移入が大きいです。

インタビュー形式はこの本の特徴でした。

図解やマッピングが多い理由。


これもこの本の特徴です。
その量も圧倒的ですが、これらは書いてある事を図でわかりやすく表す感じでしたので、私はひとまず流しました。

何故かと言うと、

例えば、学校の授業で、
先生が話しながら自らマップ形式で黒板に同時進行で書いていくようなものとも言えます。

ただ、絵的にもデザイン性は高いです。

余裕を感じます。

そして最終評価は。


最初から最後までまずは一通り読んでみる。
これが登竜門だと思い知らされました。

そうなると起業だけでなく企業の在り方の青写真や流れは完全に把握出来ます。
この著者もよくぞここまで書いた!


★5つでも良いと思いましたが、
読む人が限定されて、その意味では誰にでも薦めても良い本ではない事と、分量があり過ぎるので(繰り返しになりますが)相当の覚悟が要ると感じています。

そのような訳で★★★★の評価をしました。


一方で起業家精神に溢れている方・覚悟のある方には応援も含めてオススメしたいので★★★★★で断言します。
満たされない気持ちを満たしてくれる。そんな心境になりました。

ここで「スタートアップの方程式」を見たい


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実行、しますか?



私も戒めの気持ちを改めて持ちました。

いざスタートアップの話に入ると「実行する」というキーワードが頻繁に出て来て、著者もそれを強調しているような感覚に陥ります。勿論そこには励ましも入り、同時にワクワクもしてきます。


アイデアは、我々がそれを何かにしようと決めない限り、はかないものである。練習することによって、我々は偉大なアイデアを見出せるようになり、そこに起業家としての力をすべて注ぐことができるようになる。(p101)

 

良いアイデアは始まりに過ぎず、それだけでは十分ではない。全ての戦略は、実行への力が働かなければ発展しない。(p111)



確かに最終的に実行する事が私にもあなたにも大事だという事実は言うまでもありません。


私も失敗は多いですが、どんな些細な事でも実行してみる事の大切さを、ここまで身に染みて感じてきました。


言い聞かせているのが「やらなければ0(ゼロ)のまま」。


話はやや逸れますが、

投資という概念で見ても「お金や時間を使わなければ、リスクもベネフィット(利益)もなく、逆に0のまま」と言い聞かせています。

その論理が正しいか誤っているかの判断に時間を使うよりも、
そういった概念を持つ事が、自分で何かをしようとする事に向いているかどうかの分かれ目だと若い時分から感じてきました。

「実行」のキーワードを最初の段階で持ってきた事は当然といえば当然ですが、もしかしたら著者の問い掛けやふるい落としなのかもしれません。



どのような文化を持ち、どんな組織を作るか。



人の問題に悩まされていませんか?


特にやり始める時は様々な事が固まっていない分、問題が起こる事が多いです。
そんな中8章から9章の組織作りは、エジソンの例から始まり、役に立ちました。

個人的には一番好きで、最初に感銘を受けた箇所です。


キチンとした組織にしようとすればするほど、上手くいかないジレンマは必ず経験します。



この辺に関しての著者の見解は必ず基準を徹底する事として、その基準例を挙げながら、人材登用・パートナー選び・メンター選びと幅広く対処法について述べています。

これはとても丁寧な展開でしたね。
今後も見返す事があると感じさせます。


どんなに素晴らしいアイデアや製品でも、(特にやり始めは)人あるいは組織が機能しないと何も始まらない事は私も痛感です。

 
スタートアップと既存の会社を隔てるものは何だろうか?
大きな違いが”文化”である。(中略)偉大な文化の創造は、魔法のようには実現しない。(p132)


その根底として一番必要な事は

価値観という企業の文化の共有。

価値観や目的が一致していないとブランドにもならず文化にもならず、必ずトラブルが起きます。


一つの国家でさえ文化が異なる事で戦争になる事だってある。

その事が企業という枠組みでも綿密に書かれている所は、これからの助力になります。


読み疲れながらも、所々にワクワクが残るからやめられなくなるのがこの本の隠れた特徴ですっ。

ここまででかなりお腹一杯ですが、起業家の道は険し。
でも登竜門は越えたい。




追伸:
後編で、更なる詳細や実際に自身の事業で経験した視点について展開。
ちょっと立ち読みもあります。


吟味して、あなたの人生にとって良書に出会って下さい。
それがこのサイトのポリシーです。

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ガチで独創的に読んでくれたあなたに謝謝。

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