安売りしない為の脳内革命起こす。
そんな感想を正直に抱きました。
今気付いて良かったなと思っています。
欲を言えばもう少し早く知っておきたかった。
もしあなたが心の奥底でこんな思惑があったとしたら、遠慮なく読んでみても良いのではないでしょうか。
ここだけの秘密にしておきます。
- 価格を下げてしまうから
思うような利益が得られている気がしない。 - 値下げをすれば
不毛な争いに負けた気がする。 - 今の値段で売る方法を知りたい。
- 損をしても良いから最終的に得をしたい。
かく言う私も例外ではなく実際にそう思いました。
更には、価格を下げずに売る方法を知る事は出来ないものかと思い入手しました。
切なる願いです。
特に価格に左右される立場にいます。いつも闘いです。
価格とは、言ってみればビジネス界のテロリストのような奴なのだ。(p2)
価格はあなたも私もいつも悩ませます。
必ず出てくるそんな価格の問題に真っ向から挑んでいるダン・S・ケネディ氏の姿勢は好きです。
そしてずる賢くもなく至極全うな内容です。
※尚、ダイレクト出版にてこちらの本とペアで語られる事が多いですが共通点はありません。
あなたが何かを売っているとします。
その商品・サービスの値を下げるという事は、
すなわちあなた自身がその価値を信じる事が出来ないという事に等しい。
あなたが自身の商品・サービスの価値を自ら下げてしまう事に等しい。
簡単に下げられてしまうものは逆に誰も買わない。価値が無いという事を意味してしまっている。
その論理で始まります。
逆に値上げを行い、その値段を維持しようとする場合も、商品の価値をしっかり見極められていることが前提となる。値下げを行うことは、時としてこの商品の価値を見極める能力を蝕んでしまう。(p37)
心当たりはありますか?
その理由は、
価格とは価値の形だから。
価格を見極め、信じる事。その様も価値になる。
こう言ってしまうと精神論じみてしまうきらいはあります。ですが、本書はこのようにして根底の部分では「価値」というものへの考え方の転換が一番大きなウェートを占めているように思います。
「売る」行為の前に、価値について考える事が、もう一つのテーマかも知れません。
Contents
本書の概要と評価。
「ダン・S・ケネディの
世界一ずる賢い価格戦略」
ダイレクト出版
あなたが価格を信じる。それは価値を信じる闘い。
総合評価★★★★★(5.0)
(理由は概要にて記述。)
物やサービスを売る事が嫌になる。
事業をしていく上で、私はこんな感情にさいなまれる経験がありました。
今でも無いとは言えません。
更に、様々な交渉を重ねていく中で抱いたもう一つの感情。
「何故、わからないんだろうな」
自身のエゴで言う訳では決してありません。
あなたも経験あるでしょうか?
妥当な金額で、尚且つれっきとした理由がある事ですら伝わらない歯痒さ。
勿論、妥当と判断してもらうまでの道のりは長いです。
そんな中、今一度、自身の中で向き合って再考してみようと思い本書を手にしました。
価格という得体の知れないものを。
「価格戦略」という言葉に惹かれましたね。
あなたに怒られてしまいそうです。
冒頭で書いた事、覚えていますか?
「価値を信じるなんて簡単に言うな!」
と怒られそうです。
私自身も事業をしているのでその言葉の真意はわかっているつもりです。それが簡単に出来たら誰も苦労しないと。
ただ、全体を通して励ましと、その「信じる」事に向けてのヒントや勇気を授けられたと言っても過言ではありません。
本書があなたの自信を引き出すことを願っている。(p5)
理論編と実践編で分かれる本書。3分の2の前半が理論編です。
その理論編で価値に対する考え方を、今一度見つめさせます。
如何に考え方が大切か。無料や値下げによって何が予想されるかの視野の広さ。
読み進めていく。そこで起こるのは、
脳内革命。
そこでは、
あちこちで起こる価格戦争の渦。
売る側と買う側のせめぎ合い。
更には、ライバルとの価格競争。
戦略の数々はテクニックと考えるよりも、価格によって起こり得る、本質の人間心理や価値観に目を向けないと始まらない事に気付かされていきます。
「どうして値を下げるのか?」
「何故、無料がいけないのか?」
「何故、高くても売れるのか?」
更にそれを行った場合に予測される人々の反応。
長い目で見た時の結果。
「無料」という言葉を持ち出したとき、そこには危険と失敗が待ち構えていることを、十分認識しておく必要がある。(p43)
どんな理不尽な事にも、真っ向から闘いを挑んでいます。
その時々で、あなたのこれまでの経験や立場に置き換えて読むのも効果的かもしれません。私は何度かデジャブが起きました。
あなたの中のマインドセットに影響を与える。
どんな小さな恐怖心も取り払う。
根拠の無い個人的な思い込みを捨てる。
そんなスローガンで、多くの人が知らぬ間に持っている思い込みを溶かす理論を続けながら、ターゲティング、そしてマーケティングの話へ。
あなたが適切な価格で売る為にどうしたら良いのか?
そこで次に重要になってくるのがターゲティング。
本当の顧客、つまり「無料」に目がくらむことなく、価値あるものに対してお金を払いたいと思っている顧客によって、あなたには大きな需要がもたらされるだろう。(p76)
値を下げないという、刺々しい話に至るのではなく、適切な価格で適切に買ってもらうプロセスを考えさせてくれます。
この世に既に行われている成功例を頻繁に織り交ぜながら、考察やプロセスに説得力を。
高くても売れる事への探求。
値段の競争を捨てる術。
日本でも同様の事はありますので、アメリカのビジネスの実際例だとしても、その本質を見極めれば利用価値はありです。
また、安い事が全てだとしてしまう世相に数多くの問い掛けをしています。
そういった意識改革は、もっと大きな力(文化レベル)で必要なのかもしれません。
そんな著者の正義感に共感。
そして最終評価は。
価格というものに対して弱気になるな。
ダン氏と共著者のジェイソン・マーズ氏の励ましです。
もし価格に悩んできたのならば、抜本的に考えを変えるには良書でした。
共著という事もあり、思っていたよりもダン氏特有のエゲつなさは無かったです。
時折、
「わかってはいるんだよな」
と思う箇所も出てくると思います。
ですが、その度に現状を見つめさせ戒められる事の連続でした。
価格の闘いに負けない勇気を沸かせます。様々な状況・心理を知る事は自信になるでしょう。
インターネット上では、あまり宜しくない評価も散見されます。
ですが個人的には、実際の商売ないしは事業をしている自身にとって身につまされる所はかなりありました。
そのような訳で、総合★★★★★(5.0)の評価をしました。
ただ言うまでも無く、(誤解を恐れずに言うと)本当に悩まされてきた人にしかわからない所はあると思います。
ここで「ダン・S・ケネディの世界一ずる賢い価格戦略」を見たい
価格における一番の問題点。
恐怖心と思い込み。
この根拠の無い2つのものに苛まれていませんか?
よくよく考えてみると、私達が価格に悩まされる理由は、先程出て来たこの2つに限定されます。
売り手は、目の前の現実ではなく、価格に対する自らの恐怖心に脅かされているのだ。(p3)
私も経験上、痛いほどわかります。疑心暗鬼です。
もしあなたにその痛さを理解して頂けるのなら、こんな心当たりもあるかもしれません。
「買ってくれなかったら(契約してくれなかったら)どうしよう」
「値段が高いとの理由で逃したらどうしよう」
「周りの相場が○○だから、この値段にしなくては」
挙げればキリがありませんが、如何でしょうか。
繰り返しますが、それらには何の根拠も無い、または確証が無いと叱咤激励が待っています。
あなたは武器を持たない戦場の兵士 (p28)
あなたはこれをまずバックボーンにして本書を読み進めていく事になります。
価格戦争に挑んでいく為の、あなたの最大の武器です。
見えない敵に押し潰されないよう武装していく事になります。
本当にそのモノが欲しいと思ってくれる顧客を見つけること、そして値下げのプレッシャーに対して免疫を付けること -これが非常に重要だ。(p67)
価格戦争、勝者と敗者を分けるものは。
値引きが消費者の心をつかむのはほんの一瞬。
本当の意味で消費者の心を鷲づかみにするには、価値のある高品質の商品・サービスを提供するよりほかになし!
これを怠って価格戦争に身を投じようものなら、それは終わりのないマラソンに参加するようなもの。(p103)
価格の妥当性を持たせていく戦略。
ここでも人間の心理を横にそっと置きながらの進行がわかるかと思います。根底には消費者心理学の趣がありますね。
では、その妥当性はどこにある?どうすればいい?
これがあなたがしていくべきマーケティング。互いが納得する為のプロセスの種。
あなたにどんなライバルがいようとも ーたとえそれがどんな安価で勝負をかけてくるライバルであろうともー 必ずあなたを選ぶようにできている。(p116)
差別化やターゲティング、そしてブランディング等の話に展開していきます。
ちょっと待って下さい。
ただこの辺りの話になると、個人的にはこちらの本も好きですね。オススメ出来ます。
「市場独占マーケティング」
超売り手市場を作る戦略。
本書の言葉を使えば、優れたある種のポジショニングと、より効果的なマーケティング、そして独自の価値を提案することで、自ら戦う環境を整えること。
それへ向けての実現の本です。本書よりも特化していますね。
逆にこちらの本でも価格の事に触れています。
相互的な位置付けです。
このように、若干ですが、被る箇所が出てきてしまいます。それが残念。
マーケティングの分野を考えると、手法そのものは王道があり、本質はさほど変わらない弱点はあります。
それは正直にお伝えしなければなりません。
ところで、先程挙げた差別化等の言葉。
価格戦争で勝つ為に、そこから何か気付きましたか?
結局の所、経営努力。
普段の運営の中で、あらゆる手段を講じて妥当性を知らしめていく事。
それは、時間や金銭を掛けてでも主として行っていかなければいけない事に気付かせてくれます。
個人的にはもっと他にあるのかなとも思っていましたが、行き着く所に行き着くのが、やや意外でした。
期待が外れた事も否定は出来ません。ただそれで本書の評価を下げる気にもなりませんでした。
何故ならば、
全体を通して、価値を考え直す機会を授けてくれた事の方が、私にとっては大きいからです。
それはお読みのあなたにも価値のある事だと信じています。
話は戻りますが、
そうなると通常のコンテンツマーケティング等にも話が派生していきますね。
ブランドや商品の啓蒙活動。
思考停止した状態が「価格」という不毛の争いになるという循環になる事は、何としても避けなければなりません。
読んだ今となっては、「価値」とはを考え続けています。
その結果として今まで以上に、コピーライティングを必死に考えたり、自身の仕事に対する考察を新聞としてWEBや紙面で発信したり。
そのように地道に自分なりの価値の提示というものを行うようになりました。
「それならば買おう」の言葉と共に、少しずつ浸透していってくれているのが手に取れて、嬉しく思います。
数々の発想の転換が脳内に起こり続ける。その感触。
それを武器に携えながら、新たな戦争、後編へ。
追伸。ここまで読んで頂いたあなたに。
有難うございます。私は本が好きです。
本書の良さも悪さも、ガチでお伝え。
一生懸命働いて得た金銭を良書に投資。
そんな「あなたの知りたいを叶えるガチレビュー」は続きます。
そして最終的にはあなたにとっての良書に出会ってほしいと思っています。
後編で、本書の実践編や更なる発想の転換について展開。
パラパラ見てみる、ちょっと立ち読みもあります。
あなたが価格を信じる。それは価値を信じる闘い。
「ダン・S・ケネディの世界一ずる賢い価格戦略」を見たい
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