予想していた内容とは違った。
それが率直な第一印象です。
本書を調べようとここを訪れたあなたはこう思っていませんか?
電子書籍やデジタル商品の作成・販売に興味があって、その流れやノウハウを知りたいと。
ええ、ノウハウです。もしくはマニュアル。
かく言う私もそう考えて、本書を手にしました。ダイレクト出版から無料で。
そしてその結果は?
「あなたの知識・経験・情熱をデジタル商品にしてオンラインで売り出す方法」
(ダイレクト出版へはこのリンクから。それ以外は下記へ)
簡潔に言ってしまうと、ノウハウの本ではありませんね。
それ以前に、デジタル商品とは何かから始まり、そのビジネスへのマインドやマーケティングのイロハを教わっていくような、ビジネス全般の入門編のようにも見えてきます。
かなり根本的というか、基本的というか。
もう少し説明していきます。ちょっと秘密もありました。
それもお伝えしないといけません。
悪い本ではありませんが、読む人を選びそうです。
一例として、当の私はどうか?
基本的なビジネスのイロハは十分に理解してきて、出版の手法といった具体的な行動を知りたいと思っていた私には不要でした。
そこは正直に言わないといけません。
どのようにアイデアを探すか?
ニッチな市場の見つけ方は?
商品名の付け方は?
個人的にはその辺の情報には困っていません。これまでにも相当読み込んで学んできたつもりです。
それでは、デジタル商品とは一体、何でしょうか?
(中略)
もっとシンプルに説明すれば、デジタル商品とは、ある1つの「知識」のことを指します。(p20)
根本的な故に丁寧な所は評価をしたいです。
見方を変えれば、真っさらな人がゼロからみっちりと学ぶには良さそうです。
あなたにとっては如何ですか?
ウェビナーを聞いているかのようなテンポの良い文章に、自然とページを進める手も早く。分量もほどほどで、総合的で幅広く、気が利いている内容だとは思わせます。
詳細をレビューしていきますので、あなたの現状に照らし合わせて判断して頂ければ幸いです。
Contents
まずは原題と原本、そしてエベン・ペーガン氏のリサーチを。
先ほどの秘密をバラしましょう。
いろいろと調べていました。
「オフィスも持たずにオンラインで100億円を売った」人ですから興味も沸きます。
そして、その調査結果・・・ちょっと大袈裟ですが、ご開帳。
出るわ出るわ。
まずYouTubeではこのようなチャンネルを持っていますね。
当然のことながら英語オンリーなのでご了承下さい。
また本書の原本が気になり探してみたのですが、直接これだと断定出来る紙の書籍が見当たりません。もしあなたの方で見つかった場合はご容赦下さい。
もともと電子書籍のみなのでしょうか?
そんなこんなを思い巡らしているうちに、
一つ気になるHPを見つけました。
Eben Paganと検索しているうちに、検索窓にこのようなリストが。
eben pagan how to create an information product
こう出てきたのですね。
これを検索。
すると彼のHPがいくつか。
その中に、本書タイトルの英訳とも判断出来る商品を発見!
How To Create An Information Product That Sells Itself
記事作成時点では、この情報の価格が$197。約2万円ほどと考えて下さい。
んー。
となると、これがマーケティングで言うところのバックエンドでしょうか。
ちなみに本書を購入した場合も、あるバックエンドのオファーがついてきますが、それは別記事にて。
それもお伝えしたい一つの秘密であり、カラクリです。
さらに探していくと、
無料でダウンロードして読める。
!!!
このサイトで、本書の内容が読めてしまいます。
変なウィルスなども無いので安心して下さい。私が挑戦済みです。
Passion To Profit
How To Create A Digital Information Product That Sells Itself
ちょっと混乱してきましたね。
一度ここで整理しましょう。
あくまで私の推測です。
本書の原本は、もともとフロントエンドの無料冊子ということなのでしょうか?
そうすると先ほどの$197のバックエンドともつじつまが合う。
そう思わされます。
同様に、日本語版である本書を購入してもバックエンドがある。一応システムは似ているぞ?
とにもかくにもダウンロード出来てしまいます。
ただ全部英語なので、問題無い方はどうぞ。
私は一応英語にはさほど困らないので、照らし合わせながら確認をしましたら同じ内容です。ただ、いかんせん分量が多いので完璧なチェックではないかもしれません。
さて、こうなると、やや矛盾を感じてしまいます。
英語か日本語かは置いといて、このように入手出来るものをそれなりの値段の書籍にすることと、本として仰々しく作り上げることに。
結果論ですけどもね。
本書はそんなこともあろうかという感じで、無料で入手出来る書籍にしています。送料のみを負担。
仮に翻訳料と考えたらちょうど良いのでしょう。
いやはや、このリサーチを通して、何だか情報や知識を扱ってビジネスにすることの縮図を見せられた気がします。
あなたはどう思いますか?
これらを青臭く否定したり嘆いたりもしませんが、逆に知っておいて損は無かったと思わされています。
価格崩壊の様相や真実も、ある意味では勉強に。プラスに捉えます。
本書から、著者エベン・ペーガン氏の情熱は伝わってきます。それだけに、ややこしくて勿体無いなという気持ちが消えません。
繰り返しますが、私見であり推測です。
電子書籍というよりも、
ビジネスそのものの初心者向けの丁寧さ。
右も左もわからない人向け。
全部でPART6まで。
冒頭でも触れましたが、持つべきマインドや視点、そして哲学が書いてあります。
デジタル商品のために書いたというよりは、逆に丁寧なビジネスの基本をデジタル商品に適用していくという感じです。
右か左かがわかる人には不要にも感じ、他の書籍をオススメしたいのです。それは後の章で。
前半の3分の1・・・
PART1~2では、あなたが情報ビジネスをやるべき理由、加えてデジタル商品とは何かの定義を熱く語られていきます。セールスレターや洗脳の如く。
著者のエベン・ペーガン氏のあまり宜しくない半生から話は始まります。
初期投資も必要ありません。通常、10万円以下でスタートさせることが可能で、私もほとんどお金がない状態から始めました。それなのに利益率は高く、サイドビジネスはもちろん、本業としてもやっていくことが可能です。(p4)
主観では、デジタル商品及び電子書籍というフィールドには、将来的にも可能性と魅力を感じています。少なくとも以前よりは感じるようになりましたね。
ここをお読みのあなたもそうかと思いますが、如何でしょうか?
現在の脱・工業化時代において、私たち人間は知識にますます価値を見出す一方で、物質的所有に価値を見出すことがだんだんと少なくなっています。
私たちの日常は、ピーター・ドラッカーが言うところの「情報社会」へと移行しているのです。(p21)
そのように興味のある方が本書を読むであろう中で、どれだけすごいことかをここまで語られるのは、どうしてもわかり切っている感も芽生えてしまうのが惜しいところです。
大まかな流れはわかりやすくこのように。
- デジタル商品とは何か。そして何故そのビジネスなのか。
- アイデアの見つけ方とその市場探し。
- 商品を作る方法。ただし、実務よりも脳科学を踏まえたコツと3つのフレームワーク。
- それを広めるためのマーケティングと広報。コンバージョンを促す7つのステップ。
実際に、パソコンを使ってどうするのか等の実務的な話はありません。
例えば、どのようにデータを作り、受け取れるようにするかや、販売のプラットフォームの扱いもありません。
サイトを作って売るでしょ?
正直に言うと、そういったガイドが欲しかったですね。実際はそれ以前の話。
冒頭にも書きましたように、私は勝手にその辺を期待していました。
結局のところ、成功するフレームワークは、人間独自の生物学的伝達経路や心理学的処理工程、情報を取り込んで理解するために身に付けた方法といったものに基づいて形作られているのです。人が受け入れやすい形、魅力的だと感じる形には、一定のパターンがあるのです。(p90)
あなたには吟味をして頂いた上で、相応しいものを選んで頂きたいと思っています。このサイトの基本方針です。
先に挙げた4つの流れの中盤以降は、脳科学の話が頻繁に登場。
第7章と8章は深いです。
抽象的に思える話も、大切なビジネス全般のカギに。
販売への道筋をつけられるような素晴らしいコンテンツ作りの技を磨く方法があれば、あなたも知りたいですか? それなら少し遠回りをして、あなたの見込み客や顧客に行動を起こさせる方法について話しましょう。(p102)
大切なことは教えてくれているのです。
これまである程度ビジネスを理解してきたのならば不要とはいえ、私は入手したので、今のところ初心に返るために手元に置いておこうと計画中。
もっとお伝えすべきところをピックアップします。
ここで、ちょっと立ち読み。
どんなビジネスもコミュニケーションに等しい。
全体的に、根底に横たわるコンセプトです。
だんだんとその哲学が強まって表現されて、終わるまでに何度も姿を変え形を変え、繰り返されていくのに気付かされます。
そして、徹底。徹底。
コンテンツを作るときも、マーケティングをする時も。
改めて戒めがありました。
では、具体的にコミュニケーションとは?
経験のない専門家、経験のないグルなどの未熟な連中は、デジタル商品を売るはずだったのに、自分自身を売ろうとしてしまいます。(p61)
続けて表現するには、私たちの商品は顧客の障害物だとも。
いずれの言葉・表現にも眠るその真意は、
自分に溺れるな。
顧客中心の考え方を徹底せよ。
これらの強い思想を本書は叩き込みます。
決して、あなたのすべての知識、知恵、インサイトが詰まった商品を作るわけではありませんよ。顧客は、そんなものにはまったく見向きもしないのです。(p62)
先の障害物という考え方は、私もこれまでブランディングの際に自然と考えるようにしてきました。
「何故、お前のとこのもの買わなきゃいけねーの?」
あえてそのように自らに問い掛けます。
そこで答えられる理由が顧客への思いやりやコンセプトとなるのです。
しかし、顧客の立場で考えることを学ぶ必要があることを覚えておいて下さい。彼らのモチベーションから出発する必要があり、そして顧客が買いたいと思っている商品を作り、彼らが学ぶ必要性を感じているものをコンテンツに含めなければなりません。(p109)
何度も出て来ます。本当に。
技術に溺れず、こういったことを大事にしている所には好感を持たせますし、深さも感じさせます。
コミュニケーションの他には、こんな表現も如何ですか?
※参考記事
顧客の脳と会話する。
これは世界的に有名なコピーライター、ロバート・コリアーの格言です。
正しくは、
「見込み客がすでに頭の中で交わしている会話に忍び込め」
ちなみに彼の著書はこちら。
この中での格言が引用されています。
終わりに向かって、マーケティングや販売の中にもコピーライティングやブランディングの要素も触れていき、より総合的な印象です。
1つのデジタル商品の0から10までを語れば、自ずと浅く広くになるのもやむを得ませんね。
分野によっては、もっと深める必要はありそうです。
顧客のように考えることを学習しなければなりません。そうしなければ、何もうまく機能しません。(p112)
そんな状況でも、最後まで一貫する、顧客とのコミュニケーションというキーワード。
そのコミュニケーションの1つとして、特に重要性を感じさせるのは「価値の翻訳」と著者が表現する作業。
ただ、この表現を始めとして、本書の重要なことはほとんどデジタル商品に限らないことです。なので、デジタル商品の書籍であるための必然性がもっと欲しかったかなと思います。
オススメしたい他の関連書籍。
ここまで、読む人を選ぶとか実務的なことが無いと言ってきました。その解決策を考えた場合の書籍を探してみましたので参考にしてみて下さい。
万遍無く書かれている本書を深めるには役立ちます。
「お客が集まるオンライン・コンテンツの作り方」
コンテンツマーケティングの本です。
コンテンツ作りの1つにEブックに関する章が登場します。SNSやブログを始めとしたオンラインコンテンツを作るには総合的でクオリティの高い事典にもなるので、マインド・実務両方のアプローチ共に、一冊あればかなり助かります。
お客が集まるオンライン・コンテンツの作り方―御社のサイトがキャッシュマシンに変わる ニッチ市場
実務的なものが希望でしたら。
さらには書店を探索すると、このようなものもありますね。
私自身も、専門知識を活かすために、この辺に絞って興味を持っているところです。
まとめ。
悪い本でもないのでレビューが難しい書籍でした。
私の中では必要性を感じられなかったものの、需要さえ合致すれば大化けします。
だから、その需要と良さに考慮しながらお伝えしてみましたが如何でしたか?
価格が崩壊して、この情報が無料で入手出来るので、購入も良いとは感じさせます。その気持ちは今でも変わっていません。
そんなことを考えているうちに、本書は自分の人生の中でのターニングポイントにもなった気がしています。
何故ならば、これからの時代、情報の価値・価格を考えさせる思考回路は新たに身に付けるべきだと痛感したからです。
ただそれらは本来は特別なことでもなく、学校や本も元祖情報ビジネスなのですね。
多くの視点が繋がっていきます。あなたにとってもターニングポイントに。
「あなたの知識・経験・情熱をデジタル商品にしてオンラインで売り出す方法」
ダイレクト出版
あなたの知っていることが、明日は富に変わる。
最後に:
最大の特徴は在庫が要らないこと。
これまで在庫に振り回されていたのならば、その魅力はより感じるのではないでしょうか。
ホリエモンこと堀江貴文氏も、儲かるビジネスの鉄則の1つとして挙げているほどです。
胡散臭くて、法外な(?)金額を取る情報ビジネスのイメージ。
それは論外ですが、キチンとした倫理に基づくビジネスならば、本業としても副業としても、別の事業としてもありだと思います。情報や知識を伝えていく行為も、あくまで責任と貢献です。
学校のように。
コンテンツの作り方やマーケティングのコツも含めて、まずはその心掛け・マインドから手始めに万遍無く触れたい。
そんなあなたが心の片隅にいますか?
その望みに合致さえすれば強力です。
あなたの知っていることが、明日は富に変わる。
「あなたの知識・経験・情熱をデジタル商品にしてオンラインで売り出す方法」を見たい
(ダイレクト出版へはこのリンクから)
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