ガチで独創的なレビュー:「ビリオン・カンパニー」(後編)



ここまでお読み下さり有難うございます。
前編からの続きです。

2分でわかるガチな概要は前編で。

総合評価★★★(3.5)
(理由は前編の概要にて記述)



どうかお願いです。
誤解はしないで下さい。

本書は決して大企業だけの雲の上の話ではない事を。


それらの企業の成長物語を検証して、10億ドル企業へとなった共通する7つの成功パターンの考察に終始。

難しい言葉や分析データにおののきますが、
その基本原理は、企業倫理にもマーケティングにもあわよくば活かせる内容です。
規模の大小を問わず。

大手企業や個人事業主、総合企業や専門企業、大企業や零細企業など、幅広い読者層を想定し、あらゆるマネジメントチームに役立つ内容になっている。(p7)


否、あなたが知っている名立たるアメリカの大企業も、イノベーションの志と共に小さい所から始まったのです。
ついでにその歴史も。

だから、自分で事業を持っている方への評価は★★★★(4.1)にしたという訳です。


前編ではそんな成長物語と、この本で著者が言わんとしている事に焦点を当ててレビューしました。


もしあなたが本気で知りたいという場合、ここからお読みでしたら、
まずはより良い伝達の為に前編の概要を読む事をオススメします。
というか、いきなり後編を読んでもあなたのお役に立てないのです。




人間関係に話が移っていく。

前半は成功パターンのドライな話が続いたように思います。数値やデータの数々。

ところが中盤以降は、看板顧客や提携、そしてリーダーシップ等の人間味のある話に変遷していく事に気付くと思います。

全体を通して「人間」への密度が濃くなる。
それは人間の成長とビジネスの成長は共にイコールの関係にあるという事の証ではないでしょうか。

お金と人、どちらを見つめていますか?


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あなたの身の回りにあるものは全て資本です。

 

ブループリント企業と低成長企業では、行動だけでなく思考も違う。(p107)


会社も資本。知識も資本。技術も資本。
人格も資本。顧客も資本。人材も資本。

挙げればキリがありませんが、金銭や結果を生み出せる、今あるものは全て活かすべき資本。

あなたが手にしている書籍も、後に金銭や人脈を生み出す「知識」という資本。

本書はそこに発想の転換をもたらします。

ストイックに頑張る事も当然必要なのでしょう。
けれども事業価値を上げる為には、それらの資本にいち早く気付き、効率良く運用していく。
その考え方への発想の転換はビジネスをしてから頻繁に起きるようになりました。

大企業では(零細企業でも)、最高の資産を活用せずに放置している事例が多すぎる。(p238)


成長物語の中には必ずと言っていいほど、その発想の転換が多く見られます。
実際私も事業をするようになって学んでから、沢山の気付かなかった扉を開けさせられたのは事実です。

特に印象に残った成功パターンは人に関する事。

 

顧客のために重要な問題を解決しようとしている企業には、成功してほしいと思う。そういう企業はきっと将来有望なので、長期的に互いにメリットのある関係を構築しておくべきである。(p102)


「提携」と「リーダーシップ」の箇所。
ともにこの辺りは人間関係が重要になってくる箇所です。

提携なんて、自分には関係が無い。
そんな事は思わないで下さい。


どのような考えの下にCEO達は提携を実現をしてきたか。
その考えをこのような形で聞き、プロセスを知れる事は規模の大小を問わず有益です。
取引で繋がる方法としても有益ではないでしょうか。

「小規模企業との提携では、相手の『かゆいところに手が届く』関係を築かなければならない。それができなければ提携を解消する勇気も必要である」と述べている。(p143)


小企業との提携を上手くやりながらブループリント企業になった会社に、あなたもご存知であろうP&Gが出て来ます。

大小の関係になる事ですから、その際の人心についても繊細に考察されている事に好感。
提携一つとっても様々な捉え方があり、両社の立場からの考察・選び方・存続方法、そして必ず良きパートナーがいる。

黎明期のマイクロソフト社のビル・ゲイツ氏。
その彼に目を付けたIBMのように。

その時のお互いのバランスの取り方は知れて良かったです。



そしてリーダー及びリーダーシップ。

強力なタッグと、ブレる事の無い企業の文化と価値観。

あなたがもし事業を持っている立場でしたら、この辺りの展開にはワクワクするかもしれません。
同時に、企業倫理というものを再考する時間をもたらしてくれるかと思います。

これまでの難しい数字の話は、正直に言うと退屈になる予測も否定出来ません。
一方で、人との繋がりを重んじた所には人間味を感じ、手に取れるようなリアリティーを感じられる良さはありますね。

そう読んでいくと、ある事に気付きました。




教育の違いなのか。


総じて、長所を活かす術だよなと気付いた私がいました。

人であれ、起業であれ。

あなたは如何でしょうか。


少し話は逸れますが、

金銭の事は置いておいて、結果として活かす事が更なる資本になる。



若い才能でも、企業の切り札でも、スポーツでも何でも、長所を如何にして伸ばして活用するか。

伸ばしきれないなら手放しても良い。それが相手の為。
弱点はタッグを組んで補完し合えばいい。

そんな論理が顔を出して来る事に気付きます。
それはひとえに、

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戦う場所を間違える事は怖い事です。


長所を潰すような事をして張り合っても、それは誰も幸せにならないし得をしない。

アメリカの人心掌握の書籍を読んだ時にも同じ感想を抱きました。

例えばこちらです。


国で分けて考える事はしたくはありませんが、
極力冷静に考えてみても日本の場合、潰し合ってしまう人が多いように感じてしまいます。
それで自分のプライドが満たされる事に焦点があたってしまい、それは大局的に見る成長脳や経営脳ではないような気がしています。

そのような経営者に会った事も多々ありますし、海外で働いた経験も含めてそう言わせて下さい。

減点法の考え方や教育の弊害でしょうか。そして宗教観の違いでしょうか。
本当はそれで片付けたくもありません。

いつも使う言葉ですが、ビジネスは人間形成そのもの。

人間そのものが伸びなければ、
ビジネスも伸びない。


企業倫理や企業の人格というものも、成功する大きな要件であると改めて気付かせてくれます。

ここでちょっと立ち読み。


前編でも言いましたが、表やグラフが出てくるのが目に入ります。

更にはイノベーションという言葉が目に入りますが、やはり企業や組織が大きくなる為には必要な思想です



値段比較をしてみた。

 


最後に:

世界的企業の失敗と成功。

その一端を見れた事はあなたの励みになるかも知れません。

熱い思いのやり場に困っている、
そんな場合のバイブルとして、こういった成長物語を捉えてもいいと思います。

かのビル・ゲイツ氏もヘロヘロな時代はありました。
その時に彼のイノベーションに目を付けたのがIBM。

やがてこのコンビは今のような姿に。
どんな姿かは言うまでもないでしょう。


部分的ながらも、そんな物語を読んでいくにつれ、その数字を叩き出した背景にあるのは人との繋がりなのだなと思っています。
そして組織力。

何が大切なのかを常に考えながら、活かしあう術を模索する。

あなたが企業や組織を持っているとして、何を大切にしていますか?


本書は、そのスローガンと並行してビジネスセンスやバランスをもっともっと付けていこうと気を引き締めさせてくれました。

10年後にこのパート2でもあったら読んでみたくなりますね。
これらの勝ちパターンの更なる結末。

ビリからビリオンになった成長物語。
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ガチで独創的に読んでくれたあなたに謝謝。

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