ガチで独創的なレビュー:「利益を生み出す熱狂ブランドの作り方」(後編)



ここまでお読み下さり有難うございます。

前編からの続きです。

2分でわかるガチな概要は前編で。

総合評価★★★★(4.5)
(理由は前編の概要にて記述)



粗利を得るブランドのメカニズムを知りたいですか?



50の成功例を取り上げ、そのメカニズムを分析している本書。

具体的な稼ぐ方法を載せている訳ではないので、タイトルがやや誤解を招きます。

その例の中からあなた自身が抽出していく作業が必要です。
そしてブランドというものは、まず何なのかを学んでいく。

しかしながら、著者のアレン・P・アダムソン氏が発するメッセージは、ブランドの根幹や核心を突くものです。
もしかしたらあなたが何となくうわべのイメージしか捉えていなかったブランドというものをしっかりと掌握する助力となります。
更には、その土台はブランドに高い人格を生み、結果として粗利に変わっていく付加価値となるのでしょう。

ブランドを学びたい、基礎から知りたいあなたにオススメします。


前編ではそんなブランドの人格とブランディングに必要な基本概念を重点にレビューをしました。

もしあなたが本気で知りたいという場合、ここからお読みでしたら、
まずはより良い伝達の為に前編の概要を読む事をオススメします。

というか、いきなり後編を読んでもあなたのお役に立てないのです。




人格だから、素養と教養。
実際に運営している人達のインタビューを通して、ブランドや企業の倫理も読めてきます。
一人格として、どのように顧客や社会に貢献していくのか。

その意味を問い詰める事は、ブランドが生存していく為に必要な理念に行き着きます。無ければ存続出来ません。ファンが付きません。
人の人生をどう良くしたいのか。
どう豊かにしたいのか。

ブランドを成功させるためには長期的な視野が必要であり、消費者が本当に欲しがっているもの、彼らの生活を本質的に変えるためにちゃんと使えるものを元にブランドを構築しなければならない。(p64)


更には一つ一つの立ち居振る舞いも金額に入っていく。一個人と同じだと思えてきます。
誰だって態度の悪い人や企業にお金は払いたくない。信頼出来る人や企業だからこそお金を払いたい。


あなたもそうではありませんか?
やがて、うわべの形が「ブランド」でもないとの結論を抱かずにはいられなくなるかもしれません。


そんなブランドの仕事の実際を読み解いていると、ブランドのもう一つの姿が秘められている事に気付かされます。それは、

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ブランドは組織論でもある。

ブランドは走り続ける。


さあ、マラソンの準備は出来たかい?

常にトップで居続ける為のマラソン。
ブランド運営を著者がそのように形容する後半。

その座を脅かすような出来事をハードルの如く乗り越えるか、除外していく手段を模索。
特に組織が掲げた理念に背くような事柄には厳しい態度を取るというマナーめいたものも成功条件として挙げています。

私達が見るTVの世界でもありませんか?
CMを降ろされるタレント等。


理念やメッセージを守るのがブランドの使命。
それは顧客やファンへの誠意。

ブランドは人格と定義すると、あなたが付き合う友人を選ぶ事と同じです。
手を組むべきパートナーと象徴するパートナーの存在の大きさとリスクをも教えてくれています。



そのように本書は、一貫してブランドへの信用と信憑性にクローズアップ。
ただ一つ難点は、強調したいあまりに、同じ事を繰り返しているように感じさせる所です。

ですがそれは、覚えておかなければならない事という裏返しでしょう。
私は今でも、本書で得たこれらの考えを事業で使う毎日です。

最終的には、もしブランドが期待されるものを提供できなければ、すべきことを立派に、少なくとも他人よりはうまくやり遂げることができないのなら、そういう人は地道な生き方を選択すべきだ。(p235)


ブランドは守るべき資産。
高い人格に人が集うように、高い人格を持ったブランドに、人も金銭も集まる真実が最後まで心に残ります。

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類似のブランディング関連のオススメ書籍。




「ストーリー・ブランディング」


新刊として出版されたブランディングに関する書籍です。
成功例分析の本書よりは実用的な内容。ブランドを作り、運営していく上でのキャッチコピーや広告にまつわる事にも派生した総合力の高さでオススメです。

特に昨今では、ストーリーでブランドを伝える手法が世界的に主流となっています。
その利点は、忌み嫌われる広告とは違い、人の心に入りやすいという部分ですね。




また本書の最終章での、「自分の勝てる分野を知る」という視点ではこちらがオススメです。



「市場独占マーケティング」


独占をするには、自分が勝てる土俵を作ってしまう事。
そこには考え抜かれた独自性とイノベーションが求められます。

争う事も無く、トップで居続ける為に必要な「超売り手市場」。
その考え方と作り方が書かれています。


そして、ちょっと立ち読み。


内容がギッシリ詰まっています。

キーワードを探してみて下さい。

正直言いますと、本書のリンク先のレビューでは悪く書かれていますが、私はそうは思いませんでした。

わかりやすく幅広く書かれています。良いと思ったものは良いと言います。

値段比較をしてみた。

まとめ。


ブランドって何だろう?
どんなブランドが上手くいっているのだろう?
ブランディングはどう考えてやればいいのだろう?


その素朴な疑問に対して、お腹一杯になるほどの考察と成功例が有益だと言わせて下さい。

世間ではあまり高い評価は見られませんが、恐らくブランドに携わっているかどうかが大きなカギとなっているようです。
また、粗利を得る手法が書かれていないギャップでしょうか。

主観ではブランドを扱う身として、手元に置いて読み続けたい良書でした。

繰り出される言葉を噛みしめたり、参考に出来る部分を探すスタンスでしょう。
熱狂という言葉のイメージとは裏腹に、淡々と展開されていく内容。

その中の事例は小さな商店から企業ブランドまで多岐に渡り、根本的な考え方はどんな規模・組織にも適用可能です。


もしあなたがこれまでブランドというものに、ある種のイメージを抱いていたとしたら、それがガラッと変わるかもしれません。
どのように?


形ではなく、思想なのだと。
世間でイメージされる特定の「ブランド」に限りません。

様々な定義を授ける中で、強調されていく言葉は、理念・メッセージ・信用・象徴。
そのように本書は主に思想を重んじた内容でした。
そこから導き出されるキーワードは「他との差別化」と「約束と信頼」。
それが結果として粗利を得る科学。



「利益を生み出す
熱狂ブランドの作り方


ダイレクト出版

ブランディングという種、マーケティングという水、ブランドという綺麗な花の咲かせ方。



最後に:

ブランドには論理。

ブランド及びブランディングは、歴史を紐解くと欧米諸国で生まれた概念です。
そこで主に使われる英語を始めとした言語を考えると、日本語の感覚的な部分とは違い、とても論理的な言語です。


例えばプレゼンテーションや日常会話。
常にWhy?とBecauseの繰り返しで会話が出来上がっていきます。 


何が言いたいのかというと、
デザインやブランドを構築するのにも何故?の繰り返しで論理と思想が必要。

「私はこういう事をやりたい(やっている)」
「何故?」
「何故ならば、○○だから」

言語を通して彼らはブランディングの思考回路が自然と身についている。
形が良いからブランドになるのではないと。その前に理由を形にするかどうか。
デザインを学んだ私はそう感じさせられてきました。

また学生の頃からそれを考えさせるので、在学中に起業したり、卒業してすぐに即戦力になったりするというのも頷けます。


日本では、それを理屈で片付けてしまう傾向もあります。
ですが、デザインをしている人間として、その論理の重要性が軽んじられてしまっているならば少し悲しく思います。 

ブランドもデザインも、そんなものはセンスだろ?と。見た目が良ければそれでいいんだろ?と。便利ならそれでいいんだろ?と

それも否定はしません。あり得る話です。

ですが、こう言わせて下さい。


誰が何を行うにも、実は強力な土台であるブランディング。
その中で、理念やメッセージへの信用は、無意識下で人を動かす武器。
無条件で金銭を生み出す究極の未来像。

人はモノ自体では動きません。
だから目に見えない思想。
それで人が動いていくブランド組織のカラクリを、あなたも是非本書で受け取ってみて下さい。


ブランディングという種、
マーケティングという水、ブランドという綺麗な花の咲かせ方。

「利益を生み出す熱狂ブランドの作り方を見たい

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ガチで独創的に読んでくれたあなたに謝謝。

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