あなたはどんな時に「欲しい」と思いますか?
それを解明していく、商売と脳のカラクリの本。
人はどのようにして欲しがるのか? そして買うのか?
もっと突き詰めると、人を相手にするもの全般に活かせる虎の巻とも表現出来ます。
だから、こっそり読みたい。
いずれにしても、読み始めた感想としては、商売における脳と心理、さらには五感の総決算と断言したいです。
ちょっと気になり購入。
「脳科学マーケティング100の心理技術」
(ダイレクト出版へはこのリンクから。その他は下記へ)
今回は導入編。ガチレビューは後ほど!
雰囲気はやや堅物な本。そして文字にも内容にもシリアスさを感じさせます。
ページ数も多い部類に入り、読むにはかなり気合が必要そうです。
本書は科学の本でもニューロサイエンスの入門書でもない。ブランディングや広告の科学的基礎を説明する試みではないのだ。(p6)
そうは言うものの、結構科学的な趣は否めません。
だからこそ骨太さを感じさせ、じっくりと噛み砕いていく時間も欲しいところです。急がば回れ。
そう言い聞かせてじっくりとページを進めていきます。
Contents
原題は著者ロジャー・ドゥーリ―氏の造語?
“Brainfluence”
著者の真意を知るために原題を確認すると、これです。
見慣れない言葉に「何だ、これは?」と。
恐らく、BrainとInfluenceを合わせたもの。
だから「脳と影響」というコンセプトですね。
さらにサブタイトルが、
“100 WAYS TO PERSUADE AND CONVINCE
CONSUMERS WITH NEUROMARKETING“
つまり、
「脳科学マーケティングを使って、消費者を説得、そして納得させるための100の方法」
といったところで、こちらを使った邦題だとわかります。
個人的に思うのは、納得や説得というニュアンスがカギかなというところです。
何故ならば、心理技術といっても人を操作するものではなく、どうすれば人は納得した上で行動に至るのかという意味を暗に感じるからです。
その意味ではとても良心的。
また、人間の心理や本能が研究されて考えられた上での正攻法と言ってもいいでしょうか。
それがひたすら続いていく展開です。
ただ、忠告すべきこととして、
全部読む必要は無い。
本書は全編残らず読む必要はないし、最初から順番に読む必要さえない。アイデアは大きなカテゴリーごとにまとめられているが、各トピックはそれぞれ独立しているので、自由に拾い読みをしてもらって構わない。
くれぐれもお忘れなく。「賢いマーケティング」とは、あなたの脳を使うことだけではない。あなたの顧客の脳を使うことでもあるのだ!(p7)
先ほど、ページ数も多いと書きましたが、これが理由かもしれません。
いつまでも役立つ事典のようにしたいとの著者の想いから、これだけの分量となったのでしょう。
そうは言っても、せめて一度は通しで読むことをオススメします。
私は読んでいます!
その理由は、永い目で見た場合、何がどこに書いてあるかの全体像を把握することも必要ですし、これからも永く付き合っていくべき書籍だと思うからです。
それだけのことが書かれています。
そもそも脳科学マーケティングとは?
あなたはご存知でしたか?
私も改めて調べてみました。
ニューロマーケティングとは、脳科学の立場から消費者の脳の反応を計測することで消費者心理や行動の仕組みを解明し、マーケティングに応用しようとする試みです。 神経マーケティングとも呼ばれており、関連する分野としては、実験経済学の延長として予測や報酬について研究する神経経済学が挙げられます。
(引用:日本最大級のマーケティングサイト J-marketing.net)
ニューロマーケティングとも表現出来ます。
先ほどの原題にも使われていましたね。
人間の核心を突くから、少ない力で出来る効率的なビジネス手法。そう言い換えることも出来そうです。
あなたにとってイメージが沸くでしょうか。
ほとんどの決断には意識的、理性的な部分が一応存在するが、マーケターはまず買う側の感情と潜在意識のニーズにあぴーるしなければならない。事実に関する詳細も含めてアピールすることが必ずしも悪いわけではない。(p19)
人を知り、わずかな力で勝つ兵法書。
もしあなたがどんな状況下にいても、その有利不利を問わず勝利を収めるマーケティングとも言わせて下さい。
むやみに攻めるよりも、キチンと戦略を練って、必要最低限の力で。
そう考えてみても良いのではないでしょうか。
だからこそ、ずっと手元に置いておきたい気にもさせます。
ビジネスを通して脳や五感の勉強をしましょうか。
予想していたよりも、気の利いた幅広い内容に思わされていきます。
リアルな商売での出来事を始め、ブランディングにもコピーライティングにも。
本当に成功するためには、人間のすべての感覚を包囲するマーケティングを行う必要がある。(p61)
人を相手にするからには、どのジャンルであれ、人を科学的に知り尽くす必要性を改めて感じさせます。
あなたにとってその必要性は如何ですか?
どんな印象を持っていますか?
もし必要性を感じているのならば、迷わず読んでみて下さい。
ただ、読み進める中で、どうしても本書に対して抱いてしまう印象があります。
幅広さに加えて、こっそりひっそりな内容。
秘伝の書とでも表現しましょうか。
押入れの奥に、巻物の如く。
あまり日の目を見せず、大々的に見せるタイプでもなさそうですね。
だから、虎の巻。
同時に大きな威力もグイグイ感じさせるのです。
脳や五感をジャンルを超えて学ぶ。
そんな中、現時点で個人的に印象に残っているのは、嗅覚に関することですね。やってみたいとも思わせます。
ジェラルド・ザルトマンは、五感の中で、嗅覚刺激だけは、大脳辺縁系に直接伝わると説く。大脳辺縁系は感情中枢である。(p64)
ほんの一例ですが、参考にしてみて下さい。
元来、脳や五感は解明されていない謎も多く、学んでも学んでも学び足りない想いが消えないものです。
こうだったらいいな、とか、ああだったらいいな。
そんな願いとは裏腹に思うようにはいきませんよね。
だからこそ本書のページを進めるたびに、いくら知って学んでも損は無いと思い知らされています。
知る喜びも少しずつ。
あなたも私と同じかもしれません。
如何でしょうか。
核心に迫り、本質を突き続ける書籍。
小手先のテクニックの本では断じてありません。
もっとささやかな、簡単に理解できる概念を寄せ集めたもので、その一つの概念がニューロサイエンスや行動研究に基づいているというだけだ。(p6)
ここで伝えなければならない事実があります。
それは、何回も何回も触れて読み込んでいく覚悟が必要と言わせて下さい。そんな頑強さを感じる事典です。
もしかしたらそこは敬遠する材料になってしまうのでしょうか?
ですが、見方を変えると、この値段でこれだけの分量と知識を考えると、投資のし甲斐はあると感じさせます。
脳科学ということから、その本質は、ビジネスに限らず、人付き合いや恋愛などにも活かされると言っても過言ではありません。一冊で何度もオイシイ。
後日ガチレビューをしますが、ちょっと、ガチレビューの前に立ち読み!
その分量を確認。
これまでにも多くのマーケティングの書籍を読んできましたが、本書の内容を原点として派生している重要ポイントも多いと悟らされます。
読むたびにワクワクですね。
また一つ人を深く知っていける喜びを感じさせます。いつかは切り札に。
以上、導入編でした。
「脳科学マーケティング100の心理技術」を見たい
スポンサーリンク | スポンサーリンク |
「「脳科学マーケティング100の心理技術」は堅い内容の本だけど、より賢く効率的な商売を追及する虎の巻。」への4件のフィードバック
日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)