ここまで読んで下さり有難うございます。
前編からの続きです。
総合評価★★★★★(5.0)
(理由は前編の概要にて記述。)
真の人脈は心の余裕へ。
その人脈構築のプロセスを読んでみて、
少し幸せな気持ちにさせてくれました。
何故だ?!
人脈云々は結果論で、人間性を高める「人間力」の本。
と言っても過言ではないからです。
ビジネスに勿論有効ですが、その枠だけで考えてしまうのはちょっと勿体無い気にさせます。
本書の基本原理は、まずは「与える事」。
やや宗教的な価値観も入っているでしょうか。
その内容は人脈を増やして活用したい願いさえあれば読む人を選びませんね。
あなたは如何ですか?
前編では本書の人脈構築の基本についてレビューをしてきました。
あなたがしてもらいたいことを、あなたが相手に与えよう。(p88)
もしあなたが本気で知りたいという場合、ここからお読みでしたら、
まずはより良い伝達の為に前編の概要を読む事をオススメします。
というか、いきなり後編を読んでもあなたのお役に立てないのです。
「与える事」?
どんな職業であれ、相手の人生を豊かにする何かを与え、しかるのちにその贈り物の存在を相手に悟らせる(気付かせる)ことができれば、相手はあなたに引き寄せられ、あなたはお金持ちになれる。(p95)
さて前編を振り返ってみると、「与える」という言葉の真意と、紹介の連鎖に欠かす事の出来ない原理・必要な理念について触れました。
それらは決してマニュアルではなく、著者ボブ・バーグ氏の深い洞察からの人間心理の原則に沿った行動。
これからそれを元に人脈を活用していくのですが、中盤以降は、
パーソナルブランディングやあなた自身のマーケティングという側面もだんだん見えてきますね。
一個の人間であるあなた自身が立派なブランドという考えです。
これまでにも人心掌握にまつわる書籍は多く読んできた私ですが、新しい気付きを多くもたらせてくれています。
ところでその人脈構築・活用の際、もしあなたが本書にある概念と逆の事を誰かにされたら・・・
間違いなく、嫌というか、悲しい。
そう感じると思います。私も例外ではありません。
何故そんな話をするのか?
Contents
人脈構築・活用ではやってはいけない事の方がむしろ沢山ある。
読み進めていくと、この発想が生まれていきます。
これは本書から個人的に感じた陰のテーマ。
多くの人対人のやり取りが出て来ますが、
人脈構築とその成功に向けて”あなたがやるべき事”を知るよりも、“あなたがやってはいけない事”を知る発想。
対人関係・人心はデリケートなものではありませんか?
この事実は万国共通です。神経を使います。
あなたのこれまでの人生の中で上手くいった事、いかなかった事を思い出してみて下さい。
そこで、その陰のテーマから感じたメリット。それは、
対人に正解は無いから、不正解を知っておく事の方が心にとって不動的な自信になる事です。
本書では頻繁に不正解が出されていきます。
この辺の周到さは視野の広さと自信を提供していますね。
マナー本としても有益。
そう感じさせていきます。
特に本書の一番の不正解は。
これです。
大切なのは、「見返りがあるかも」という下心を持って何かを与えるのではなく、他者の人生に価値を加えるという行為を、純粋に楽しむ事だ。(p96)
タイトルに「術」とあっても、テクニックとして捉えると、本書のやり方は途端にいやらしくなります。
与える行為の時にやってはいけない事や相手が考えそうな事も想定して書かれているのには驚きが隠せません。
準備万全。
デキる人間の道しるべのよう。
行為に入る前の普段からのマインドが欠かせないという事は言うまでもないですね。
これは一例に過ぎませんが、
全体を通して一つ一つの行為への注意事項や踏まえるべき事、悪い事例を、20年以上の著者の体験を交えて描かれています。
慎重にやっていく事の大切さが感じ取れます。
繰り返しになりますが、人心掌握はデリケートです。
本書の前半で、
上品かつ穏やかな手段の数々でのネットワーキング(人脈構築)を越えると、いよいよ”利益”に対しての核へ。
その核は、パーソナルブランディングやマーケティング、および営業術。
あなたも誰かの役に立つ利点を持った一つのブランド。
人脈を活用し広げていく段階になると、これがテーマに。
あなたも一つのブランド。
遠慮は要りません。
ヴィ○ンやシャ○ルと同じブランドです。
自らを売り込む。認知してもらう。
そこにはブランディングという視点も必要とされていきます。
その売り込み方にも先程と同じように気を付けるべきルールがいくつも存在するのが目に入り、人脈を得た後も失敗は許されないと実感する事となります。
加えて、あなたが提供出来る(与える)ものがあってこそ、そこに信頼と紹介の連鎖が生まれるという循環です。
この辺りにさしかかると、今まで以上に心理的な要素が加味されていくのが見受けられるでしょう。
特に営業面での心理描写は面白く、営業の心理技術としても読める内容です。
ただ時折、
本書らしくない若干強引に感じてしまう手法も。
そこには見極めと経験が必要そうです。
更にはこんな営業はイヤだシリーズのようなコントのような一幕も(笑)。
これらはすべて、営業マンなら絶対にやってはいけない最悪の行為だ(p196)
私自身も事業の中で様々なタイプの営業の方や経営者と接してきました。
それらも予備知識として良い勉強になっています。
もしあなたが日常の対人も含め、同じように多くの方と会ってきたのでしたら、知らず知らずのうちに本書に出てくる人達を脳裏で誰かに照らし合わせているかもしれません。
悲しいサガですね。
ですが、そういったイメージ付けは定着が良くなるかと思います。
人脈を構築するにも活用するにもやってはいけない事の列挙。その周到さ。
そこには、人脈を得るからこその豊かさだけでなく、
“あなたがやってはいけない事”を本書は教えてくれています。
それを知る事こそが真の豊かさと人間形成なのではないでしょうか。
人脈を増やそうとだけ思ったら前半のみでもいい。
私自身が読み返す時は、もっぱら前半部の基本編が多いです。
何故ならば、後半の応用編も無駄な事は一切書いていませんが、人心をキチンと掌握した上でのステップの内容だからです。
そこに至るにはまず、
前半を(時間を掛けてでも)体得して強固にする事が大切、そして失敗が少ないと感じさせます。
それは事業主であっても営業であってもです。
加えて、応用編の項目はあなたの職業や状況、そして立場によって必要な箇所が流動してくる内容です。
あなたはどんなお仕事をなさっていますか?
応用編の一例ですが、
パーソナルブランディングの一つとしての出版やブログ戦略というものが挙げられます。
現実的に考えてしまいますと、
例えばもしあなたが事業主ではない場合にはリアリティーに欠けてしまうかなとの懸念が消えません。
如何ですか?
逆に、もしあなたが事業をやっているという場合でしたら、本書と共にこちらの営業術もオススメです。
本書ほど詳細ではないですが、初対面~最終的に見込み客という流れは共通点が多く、似たような内容でした。
実務的な業務内容にも言及していて、役に立つかと思います。
そこで、ちょっと立ち読み。
さらにお得で、
お伝えしたい情報があります。
お伝えしたい情報があります。
日本での、ボブ・バーグ氏の独占ライセンシーである安永周平氏がお送りする公式サイト
「THE GO-GIVER(与える人が与えられる)」公式サイト
ここで、本書の内容やそれにまつわるブログ、加えてメルマガや動画も登録してみる事が出来ます。
私も見ていますが、これは面白いです。
本書と内容が被る所もあります。
その為、もし購入を考えている方は、その前に一つの指標にしてもいいかもしれません。
実際の感想や参考記事はこちら:
値段比較をしてみた。
- ダイレクト出版のHPから直接購入すると、役立つ特典(メルマガ・月刊誌等)が受けられます。
そして送料が無料。一番の特典は90日間の返金保証がある事です。
ダイレクト出版公式HPへ - アマゾン(Amazon)では新品もありますが、新品・中古ともに送料を入れるとやや割高だったり、同じような金額だったりです。
ただ、選択肢は多いです。
アマゾンのサイト(検索済)へ - 楽天は楽天ブックスでは記事作成時点で購入不可能で、楽天のブックオフにもありませんでした。
アマゾンや楽天のポイントを貯めたり、使用する場合はそちらをお使い下さい。
※情報は変動する事がありますのでご了承下さい。
また、混乱を避けるため、恐れ入りますが具体的な数値は載せないようにしてあります。
ダイレクト出版の方では変動がほとんどないように思われます。
まとめ。
人の心と真剣に対峙する事が前提の良書でした。
啓蒙書や自己啓発のような土台もあり。
ビジネスに結び付けてくれた内容に感謝しながらも、ビジネス書としてだけ考えるのは勿体無いと改めて思います。
また人としての誠実さという土台が無ければ、恐らくはこれを読んでも逆に信用を失うだけかなとの恐怖や懸念も。
日常であれビジネスであれ。
わかりやすい手法や展開の一方、あまりに正直にテクニカルにしてしまうと、それは必ず相手に伝わりますし気を付けなければいけない事です。
このように本書ではビジネスとしての人脈の構築・活用について取り上げていますが、
やはり基本原理としては、
先程の誠実である事と、
他者への興味を失わない事、
エゴを捨てる事・・・
とてもシンプルで、まずはそういった部分をわきまえる事から始まるのだと戒めを感じさせます。
その上で、
著者が言う「人脈を得ても、意外とその活かし方を知らない人が多い」との発想の下に、具体的な活用方法が書かれている事は、私の中では心の進歩になりそうです。
更には、概要でお話した「顔を覚えられる事」だけでは十分な人脈にはならないと、”人脈”の定義を再考させられました。
何が人脈といって良いものなのか?
答えが詰まっています。
尚、私事ですが、
本書に辿り着く前に心理学・哲学に傾倒していた時期もありましたが、その延長線上でこの本に出会えた事は良かったです。
「秘・人脈活用術」
ダイレクト出版
現代のカーネギーが送るヒトのココロの慈しみ方。
最後に:
正直に言いますと、
こういった人脈構築や人心掌握の本をいくつ読んでも、
「そう上手くいくかな?」と、
奇麗事に疲れてしまい、どこか冷めて見てしまう時代が私にはありました。
人を知ろうとするのに疲れた事もありました。
過去を振り返り、あなたにもあるでしょうか?
でも、読もうとする、あるいは興味を持つ事はまだ希望を捨てていない人間の心理だとも思い直しています。
ならば、たとえ綺麗事であろうと性善説であろうとなかろうと受け容れる。
それが(前編でもお話した)人付き合いに必要な心の豊かさと強さのマインドに変わっていくのではないでしょうか。
またそう信じる事が、一回り自分が大きく強くなれると私は信じていますし、今以上にかけがえの無い本物の人脈も増えていくと信じています。
そこに特別な手法や近道があるわけではないです。
ビジネスも人間形成。武器は「人間力」。
全てを包括して一つ言えるのは、
類稀な「人間力」の本。
決して大袈裟な文言ではなく、幅の広さから、国を隔ててベストセラーであり続ける理由が実感としてわかりました。
人脈を増やしたい方は勿論の事、人間関係に悩んでいる方に心の掴み方のヒントを教えます。
現代のカーネギーが送る、ヒトのココロの慈しみ方。
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